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「燃え尽きる」前に知っておきたい「コミュニティ」の力

教師になって15年以上、たくさんの先生方が療休に入られる様子を見てきました。

「授業で勝負!」と豪語し、研究をばりばり進めていた主任が披露した覇気のない授業。

子どもたちと深い関係性を築いていたはずの学級が荒れていく様子。

「あれ?」と思った時には、もう療休の一歩手前でした。

ある日の放課後。学級の”荒れ”が心配されていたベテランの先生とコーヒーを飲みながら立ち話をしました。

「子どもたちの様子はどうですか?」と聞いた時、その先生の応えが今でも記憶に残っています。

「子どもたちはいいのよ。頑張っているし。特に〇〇くんはね、他の先生たちからは注意されるようなことばっかりするけど、本当にがんばり屋さんなのよ。」

その先生は、夏休み明けから療休に入りました。

若かりし頃は、先輩たちに対してただ憧れるだけでしたが、ベテランというカテゴリに入った今、いわゆる「燃えつき」を経験した先生たちの気持ちが少しだけ分かる気がします。

何を隠そう、僕自身も「燃えつき予備軍」といってもよい精神状態を何度も経験しているので。

そんな一歩手前に至る前に知っておきたい情報を自分のためにも、ここに記しておきたいと思います。

▼「燃えつきる」前に知っておきたいこと。

「全ての悩みの根源は人間関係である。」と言われるように、学校という場所は、複雑な人間関係が絡み合う場所です。

そんな複雑な関係をうまく解きほぐして力を発揮できるよう環境を整えるのが教師の仕事でしょう。

多くの先生が「子どものため!」と日々準備に余念がありません。

しかし、この「子どものため精神」が行き過ぎることは「燃えつき率」を高めてしまうことにつながるかもしれないのです。

医学研究者のハイジ・フリッツさんらの調査によると、「自己犠牲タイプの人は、支援を受けることに居心地の悪さを感じる」ことを明らかにしました。

「他者のために!」と思えば思う程、「他者から助けてもらうのは悪いな。」と感じてしまいがち。だからこそ、肉体的にも精神的にもダメージをうけやすい。

自己犠牲的になればなるほど、「燃えつき」に注意なのです。

しかし、現実はその逆をついてくる。

30年にも及ぶ研究から明らかになっているのは、「周囲からサポートを受けることこそ、燃えつきを防ぐ特効薬である」ということ。

だからこそ、普段から気軽に相談ができるコミュニティが職場内・外に必要なのです。

▼「燃えつき」を防ぐための意外な方法とは。

「燃えつきを予防するには、自己犠牲的な人ほど他者に相談しよう!」という内容を書いてきました。

ただ、もう1つ意外な「燃えつき」を防ぐ方法が見つかっているのです。

人間は、ストレスに見舞われると「戦う?逃げる?」という選択を迫られることが知られています。

ただ、燃えつき手前の人は、戦力を削られているので必然と「逃げる」という一択となります。実は、ここがヒント。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者シェリー・テーラーさんの発見によると、

「人間がストレスによって危険な状態になると、寄り集まってグループをつくり、共同で保護しあう」

という手段を取ることが分かっています。
#GIVE&TAKE

消防士を対象に行った実験では、燃えつき状態が始まると、業績や地位への関心が薄れるため、勤務評定は下がることが分かりました。しかし、全てにおいて努力できなくなった訳ではなかったのです。

このようなピンチの状態でたった1つだけ努力量を増やした分野がありました。それが、「人助け」だったのです!

心身共に消耗した消防士は、その救いを「同僚を助けること」に求めたというのですから驚きですよね。

そんな情報に触れた時、僕がGLSというコミュニティづくりを始めたのも無関係だとは思えなくなりました。

「子どもと大人が夢を共有できるコミュニティ」と打ち出しながらも、きっと僕自身も救われたいと思っているのでしょう。

▼まとめ。

本記事では、「燃えつきを防ぐ方法は、人とのつながりだからこそ、コミュニティが大切!」という内容をまとめました。

ただ、自己犠牲的な人は、このコミュニティに入るということ自体に遠慮がちになる可能性があります。

だからこそ、コミュニティメンバーがちょっとだけ周囲に気を配り、いつでもウェルカムな雰囲気をつくっておくことは大切でしょう。

ますますコミュニティの存在が大切になってくる時代だからこそ、互いに助け合っていこうではありませんか!!

ということで、こんなコミュニティはいかがですか?
不登校教師だからこそできる居場所づくりを共に進めていただけたら嬉しいです(^^♪



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