散乱した詩

人生は儚くなんてない

有終の美など飾れず
泥塗れになりながらも
這いずり生きていく

諦めたはずの明日にも
また目が覚めたら
仕方なしに挑んでいく

惜しむものばかりで
未練ばかりで
実は手放したくない

命というやつは
案外しぶとく出来ているのだ

優しさが居なくなってから
冷えきってしまった世界で
まだ戦い続ける理由が
優しい世界を勝ち取るためならば
それはなんて悲しくて寂しくて
一番辛いのだろう

すべて終わった後に
笑える未来はあるのだろうか

失くしたものに

責任だけを持たせて

それを言い訳に

数々の可能性を捨ててきた

本当は

前に進めないのも

後に退けないのも

すべては私の臆病なのだ

誰も何も足枷など嵌めていない

喪ったものはもう跡形もない

そんな去りゆく幻想と心中することは

ただの臆病なのだ

救われたいなんて贅沢なことも
救おうなんて大それたことも

英雄じゃない僕達は
言えないけれど

それでも隣に居る誰かが
何処かに消えてしまいそうな時

目の前で泣いている誰かが
悲しみに押し潰されている時

届く手を持っている僕達は
きっと勇気を出せるはず

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