散乱した詩

遥か先の未来など描いたところで
それを不安に思ったところで

ただの無駄な妄想に過ぎない

明日の自分でさえ
今日の自分と同じとは言えないのに

次の瞬間を予知できない私達は
今だけを見て生きるしかない

この道の先に何があるかではない
ここに道を拓きながら進むのだ

この両手が
どんな黄金で塞がっても

私の望むものは
未だ手に入っていない

貴方の富は
私の幸福と違う

それは確かに
無いよりは

在ったほうが
良いのだろうけれど

後悔がないと言えば嘘だ
未練も心残りも確かにある

それでも悲しみだけではなかった
何も生まれなかったわけではなかった

だから人は前を向く
ここを絶望の淵にしないために

悲しみも苦しみも
乗り越えてはいない

共に引き連れて行くのだ

最終地点までは
まだ遠くとも

この私の一部として
最後まで放さないでいる

この道を信じようと思えた
たとえ大多数から爪弾きにされても

必死にもがいていた私は
足下しか見ていなくて

独りぼっちのような気に
勝手になっていただけ

しっかり顔を上げて
全速力で駆け出したら

前を歩いていた人の
背中が見えた気がした

貴方は
きっと強い

だから
忘れないで

弱さを

貴方の強さの裏に
押し潰された心達を

いつかその全てが
貴方を否定したとしても

そこに
立っていられるように

どうか
忘れないで

貴方に成れなかった
私達を

時折、全て投げたしたくなっては
失くせないものに気づいて踏み留まる

人生はこれの繰り返し

特に目標も理想も持てず
意味などない時間であっても

今、貴方がそこにいる
それがとてもすごいこと

現実にぶつかっては砕けて
明日に進んでは倒れて

泣きながら掴んだ命に
また絶望して

成りたかった自分なんて
もう何処にもないこんな世界で

それでもどうにか生きてるよ

昨日までどうやって生きてきたかなんて
ちっとも誇れる話じゃないけれど
全然駄目な日々を振り切って目覚めた
新しい朝を悲しいものにしたくないから

だからどんなに情けなくても
繰り返す今日を捨てたりはしないよ

例えば

貴方の手を掴んで
引き留めることができたとしても

それを正解だと思うのは
私だけなのでしょうね

誰かの一番になりたいなんて
もう思うのは止めよう
だって私も一番は決められない
大切な人がたくさんいるから

それでいいじゃない
そうやって思えるようになりたい

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