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散乱した詩

155
ことばの集まり
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2021年10月の記事一覧

貴方に会えるなら

貴方に会えるなら

貴方に会えるなら
どんな夢よりも未来がいいよ

その先に貴方が居ると思えば
明日を生きる希望になる

また一日
生き長らえる

想いは

想いは

想いは胸を詰まらせるほど
沸き上がるのに

貴方の前では
一つも口から吐き出せない

この広い宇宙の

この広い宇宙の

この広い宇宙の
何処を探しても

砕け散った星は
見つけられないから

今ではもう貴方と
出会うことは叶わない

どうして

どうして

どうして
貴方の唯一になれないのに
糸を引かれてしまったのでしょう

どうして
数多の一つでしかないのに
運命を振りほどけないのでしょう

どうして
私と貴方は出会って
愛し合ってしまったのでしょう

「貴方もどうか息災で」

「貴方もどうか息災で」

「貴方もどうか息災で」と
誰が言えただろう

本当は引き返してほしかった道を
傷ついたまま走り出す足を
ただ見送るしかない

たとえ貴方を失くしても
貴方の何もかもを否定できないから

この先の結末が悲劇と知っている
それでも私は止められない

そんなちっぽけな宝石だけ残して

そんなちっぽけな宝石だけ残して

そんな
ちっぽけな宝石だけ残して
何処にも行かないで

燃えるような
焼けるような
焦がれるような

深い深い炎だけが
何時までも
瞳の中に揺れている

捲れ

捲れ

捲れ
捲れ

頁を捲れ

進み続ける限り
ここは結末なんかじゃない

時間を遡れない私は

時間を遡れない私は

喪った物が戻らないなら
亡くした人が帰らないなら

時間を遡れない私は
貴方に会うことがないなら

今、私が貴方に抱く
この憧憬こそは

きっとただの妄想で
自分勝手な幻想で

貴方を貶めるような
最低の感情なのだろう

言葉は心が放つ弾丸だ

言葉は心が放つ弾丸だ

言葉は心が放つ弾丸だ

憧憬を
郷愁を
敬慕を
欲望を
衝動を
情念を
愛着を

綴れ、謳え、刻め、遺せ

あの人に届くまで

私が貴方を嫌いなだけなのだ

私が貴方を嫌いなだけなのだ

正直

誰が誰を好きでも良いのだ

それが

マジョリティでも
マイノリティでも

ノーマルでも
アブノーマルでも

正しくても
正しくなくても

構わないのだ

正直

私が貴方を嫌いなだけなのだ

好き嫌いくらい
自分で決めていくのだ

私は今日をなんとか生きている

私は今日をなんとか生きている

明日の予定を確認しながら
数日後の約束を思い浮かべながら
数週間後の出会いに期待しながら
数ヵ月後の痛みを見ないふりして
数年後の悲劇に背を向けて

私は今日をなんとか生きている

むしろ諦めがつきます

むしろ諦めがつきます

絶望すら筋書きなら
むしろ諦めがつきます

宛のないハッピーエンドを
探させないでください

流れる涙を知っている

流れる涙を知っている

流れる涙を知っている
別れの時が近い

たとえ失われていくものに
手が届かなくても

たとえ残されてしまったものに
愛が伝えられなくても

貴方が開いた世界から
今度は最後まで目を離さない

これが悲劇だとしても
果てに光を夢見た物語だから

何もかもが同一になっていく

何もかもが同一になっていく

摺り合せる音がする
何もかもが同一になっていく

それこそが正解であるかのように
それこそが美徳であるかのように

選択肢を与えているようで
否定を許してはくれない

限り無く摩擦のない世界を目指して
何もかもが同一になっていく