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家を自分の手で作ったら 愛着わきすぎて“住むのが恐くなった”~オーナーインタビュー~

もっと家づくりを楽しんでほしい。参加したら、もっと自分の家に愛着がわく。そんな思いをたくさんの人たちに伝えたくて、ハンディハウスプロジェクトは、お施主さんには自分の家づくりにDIY参加をすることをオススメしています。
では、実際にDIY参加したオーナーさんは、家づくりが進む中、どんな気持ちになっていったのでしょうか。今回は、ハンディハウスに中古マンションのリノベーションをご依頼くださった向井さんと、ハンディメンバーの須藤が建築作業を行う現場にお邪魔してみました。

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向井奈青(むかいなお)さん
夫と5歳と2歳の息子さんの4人暮らし。子どもが小学生になる前に家を購入したいと考えていたときに、物件とハンディハウスプロジェクトに巡り会い、今回ご依頼いただきました。(文中敬称略)

ーー今回、どうしてハンディに依頼をしてくださったんですか?

向井:以前から、家を購入するときは、自分で作れるところは作ってみたいと思っていて、「セルフリノベーション」をやらせてくれるお店を調べていたんです。そしたら、ハンディハウスがヒットして。ホームページやSNSの記事を見ながら、そこに出てくるお家もとても魅力的だなと思ってお願いしました。

ーーもともと自分でやりたいと思ってたんですね!そういった考えを持つ方、まだまだ少ないと思うんですが、なにかきっかけはあったんですか?

向井:出張で海外へ行くことが多くて、特にヨーロッパでは、当たり前のようにみんなが自分の家は自分で作っているんですよね。もちろん時間もかかるし、ぐっちゃぐちゃになりながらもやっていて。でも、そうやってゆっくり少しずつ作っていくっていうのがすごくいいなと思いました。せっかく自宅を購入してリノベーションをするなら、自分で手を入れなきゃもったいないって思ったんです。

ーー海外では当たり前なんですね!

向井:そうなんですよ。ホームセンターとか行くと、シャワーもトイレも売っていて、みんな自分で取り付けてるんですよね。私もぜひ自分で家づくりをしてみたいと思って探してみたんですけど、日本はそういったことをお手伝いしてくれるお店が少なかったです。
まだあんまりやっているとこないんですかね?

須藤:住宅メーカーで家を買うのが主流になってますよね。いくつかある選択肢の中から選ぶという形。あと、新品が好まれる傾向にありますね。

向井:そうそう!そうなんですよ。ヨーロッパは、物件は古ければ古いだけ価値があって値段も高くなっているみたいです。例えば、スペインの住宅だと、パティオっていう中庭がある家が多いんですが、歴史があるパティオを持つ住宅に住みたい人が多くて、価値があったりするんです。パティオ選手権とかまであるそうですよ(笑)

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(写真)一つひとつ相談しながら進める向井さんと須藤

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(写真)向井さんが各地から取り寄せたタイルの数々

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(写真)一つひとつ、自分の好みでタイルを貼っていった

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(写真)キッチンも自分で選んだタイルを散りばめた

思い通りの自宅になり 喜びとともに恐怖が・・・

ーーすごい種類のタイルですね!かわいい!

向井:タイルを選ぶのがすごく楽しかった。

ーーうんうん、楽しそうですね。こうやって自分で選んで自分の手で作ったりしていると、家への愛着がわいたりします?

向井:そうですね。こうしたいっていう希望を全部叶えてもらってる。良すぎて住むのが怖くなってます。

ーーえ?住むのが怖い?

向井:理想通りの家になっていっているので、本当に住めるのかなって心配しています。今近くのボロボロの賃貸マンションに住んでいるんですけど、そこからここきて、「うーん。かわいいね」って眺めてマンションに帰るほうがいいかも(笑)

ーーそれは面白い感覚ですね。住んだら興奮して眠れないんじゃないですか!?

向井:いやあ、ほんとそうですよね。今住んでいるところが、子どものおもちゃとかが散乱していてぐちゃぐちゃで、ここも住んだらぐちゃぐちゃになるんじゃないかって思ったら、住むのが怖くて。

須藤:逆にそれがいいんじゃないですか。向井さんの生活の風景が加わると、もっとこの家よくなりますよ。

ーーそれだけ家への思い入れが強くなっていったんですね。

向井:このマンションをハンディの方々と見に来て、一つずつ決めていけたのがすごいありがたかったんですよね。悩む時間もいっぱいもらえて、時間かけて相談しながら作っていけました。

須藤:分業ではなく、家づくりの最初から最後までハンディハウスのメンバーが関わっていることができるので、時間もかけられたんですよね。メンバーが、設計から施工まで、全ての経験があるので、いつどの部分を決めていったら順調に進むのか、悩む余裕がある段階はどこなのかをわかっている。結果的にスケジュールは少し伸びちゃったとしても、ここは向井さんと時間をかけて一緒にやったほうがいいものができるといった判断をその都度やっています。

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(写真)細かい部分もメンバーと打ち合わせ

ーー 一般的には建築業界ってスケジュールや納期は厳しいんですか?

須藤:そうですね。現場と設計部門が分かれていて、実際に作るのは下請けの大工さんっていうのがほとんどです。いろんな部署や会社が関わったりすると、納期は厳しくなりますね。
ハンディの場合は、分業という形をなくし、職人さんたちと密にコミュニケーションを取りながらみんなで作り上げていくことを大切にしているので、お施主さんの希望も細かく聞き出すことができていますね。

ーーなんだか向井さん、家づくり、終わってほしくないと思ってそうですね。

向井:ほんとにそういうところあります。終わりたいけど終わりたくないみたいな。何のためにお金使ってるんだって感じですけど。それだけ家づくりを楽しんでいます。

ーーそれはハンディにとってもすごく嬉しいです。完成を楽しみにしています。お話聞かせてくださりありがとうございました!

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(写真)子ども部屋は未完成のままに

今回お話を伺った向井さんには、保育園に通う息子さんが2人います。子ども部屋はハンディメンバーと相談して、未完成のままにするんだとか。もう少し成長したときに、自分たちの好みで自分の手で部屋づくりを楽しんでもらいたいという、向井さんの思いが込められています。
ハンディハウスプロジェクトでは、幼少期から家づくりを体験し楽しさを伝え、子どもの主体的性を育む活動も行っています。これからも、世代を問わずたくさんの人たちに、家づくりの楽しさを伝えていきたいと思います!

< 向井邸 >
設計:向井奈青、坂田裕貴、荒木伸哉
施工:荒木伸哉、須藤直紀
取材・文:石垣藍子

家づくりについてお悩みの方、家づくりを楽しみたい方、ぜひお気軽にお問合せください。大家さんや、ハンディと一緒に活動したい方からのご連絡もお待ちしております!
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