多胡島3

仕事つくる#29 レスリング界に誕生したAthlete Tribeとはなんたるやを紹介します

こんばんは、半田守です。

私は岡山県の山奥で、薪をつくったり、レスリングウエアをつくったりして生活しています。全く違う2つの仕事をしていますが、それぞれに社会的な意義を感じており、仕事を通して充実した毎日を送っています。

本日のnoteでは現役時代のレスリング仲間が2019年3月にローンチしたAthlete Tribe 〜Wrestling Divison〜というサービスについて紹介するとともに、ビジネスとしての今後の可能性についても書いていきたいと思います。


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Athlete Tribe 〜Wrestling Divison〜ってなに?

Athlete Tribe 〜Wrestling Divison〜とは「レスリング選手によるレスリング選手のための会員制オンラインスクール」である。もっとわかりやすく言えば、トップレスラーが実際に通用する技の動画をオンラインで投稿してくれるサービスだ。また、オンラインスクールなので一方通行ではなく「もっと詳しく知りたい」というように会員が質問を投げかけることができ、トップ選手から回答が得られるのも他にない特徴である。スクールの紹介動画があるので、そちらをご覧いただければよりイメージしやすいと思う。


運営メンバー

まずはこのスクールをつくったメンバーを紹介していこう。

発起人は大坂昂氏(写真左)。名門秋田商業高校レスリング部を卒業後、早稲田大学へ進学し全日本選手権優勝の実績を持つトップレスラーだ。

また、それを支えるのは大坂氏の高校、大学の先輩にあたる佐藤吏氏(写真右)。彼は当スクールの運営母体である一般社団法人日本アスリートコンサルティング協会の代表理事であり、2003~06年に全日本大学選手権4連覇の実績を持つ超一流レスラーである。この2人に共通することは、引退後のキャリアに悩みを抱えていたということだ。レスリングで日本一になるも、その価値が社会に出たとたんに無くなってしまうということに虚しさを感じていた。その虚しさを物色する答えとしてスタートしのがAthlete Tribe 〜Wrestling Divison〜である。

この2人に加えて、多古島伸佳氏や米澤圭氏など今まさに東京オリンピック代表の切符かけて戦っている全日本級のレスラーも動画の提供に加わっている。さらに、早稲田大学大学院に通いトレーニング理論を学んでいる伊藤奨氏からのトレーニング講座も面白い。

なぜ、ここまでトップ選手でチームを組んでいるかというと、彼らが”本物になる為には本物にふれていなければならない”という考えを持っているからに他ならない。本物は正しい努力を正しい方向に導いてくれる存在である。そこに価値が存在するのだ。

また、これは私の見立てなのだが、彼らはかなりのレスリングオタクなのではないかと思う(笑)。私も18年間レスリングに精を出してきた人間であるが、彼らの3分の1も技のレパートリーを持っていなかった。彼らから提供される技の多くは海外のもので、youtubeなどの試合動画を見ながら日夜研究を行なっていると想像できる。


Athlete Tribe 〜Wrestling Divison〜のターゲット

当スクールがターゲットとするのは、レスリングの現役選手、ちびっこの保護者、それからレスリングの技を習得したい総合格闘家などである。中でも入会者で伸びてきているのはちびっこの保護者であるという。あまりデカデカとうたっていないようだが、1つの登録で3アカウントまで共有が認められていて、親子でサービスを利用している会員もいるのだとか。発育発達の観点からいうと、10歳までに神経系が著しく発達するため、早いうちに正しい動きをみにつけることは極めて重要である。また、もう一つの視点として、本物を身近に感じ「かっこいい」と思うことは、子供たちにとって夢に向かって行動する大きな動機になりえる。


会員費はいくらかかるの?

気になるのがその料金設定。Athlete Tribeの会員費は以下の通りである。

月額 1,980円(税込)
6ヶ月 7,120円(税込) ※期間限定
12ヶ月 10,000円(税込) ※期間限定

月額1,980円、つまり1日70円足らずで会員になることができる。このサービスの充実度にしてこの価格は、客観的に見てかなりお得だといえる。それはオンラインサロンの相場が3,000円〜5,000円であることからもわかる。

試合前などに1週間無料キャンペーンを行なっているので、時期を狙って覗いてみるのもいいかもしれない。毎日動画が投稿されているから面白いと感じるはずである。


会員数、実は伸び悩んでる?

会員数は2019年3月にローンチしてから現在までにおよそ30名。大坂氏曰く新規登録がなかなか伸び悩んでいるということだが、その要因なのだろうか?

現在のレスリング界はボランティアで成り立っていて、お金を払って学ぶという土壌ができ上がっていないのがその要因であると考えられる。実は少子化が問題視される現代に置いて、競技人口を伸ばし続けているのがレスリングだ。特に小学生選手の伸びが顕著なのだが、それは高校の先生方などがお仕事のかたわらでボランティア教室を開校し普及に貢献されている影響が大きい。これは大変素晴らしいことであるが、レスリング=ボランティア指導が定説となっている以上、ビジネスとしての土壌をつくりにくいことは間違いない。

しかし、ここで考えたいのは、だからこそお金を支払って学びを得ることに価値が生まれるということなのだ。先にも述べたように一方通行ではなく、疑問点にトップレスラーが答えてくれる機能もある。そして新規登録では伸び悩んではいるが、これまでに退会者が一人もいないというのもサービスの充実を物語っている。1日一本の缶コーヒーを我慢して自己のスキルに投資する、もしくは我が子に提供することは非常に有意義なお金の使い方といえるのではないだろうか。


最近は解説つき!

実は、このサービスがローンチされて間も無く、ずうずうしくも私はクレームを出したことがある。

「動きはわかりやすいけど、どのタイミングで力を入れたらいいかとか、その辺りがわかりにくいです。」

これを思ったのは私だけではないはずだ。実際に技練習をするときでも、どのタイミングでどこに力を入れるかなどは感覚的な要素が強く、解説無くして理解することは難しい。

そしてなんと、その要望にしっかりと答えてくれ、最近では解説つきの動画が投稿されるようになった!

一方通行ではなく、オンラインスクールという交流の場であるので、これからも会員の声をすくい上げ丁寧に対応していってくれるだろう。


ビジネスとしての可能性について

最後にビジネスとしての可能性を考えてみよう。

実はトップレスラーから、提供側として関わりたいという声が次々に上がっているという。提供側の層が充実してくると、即ちサービス自体が充実していくことになる。また、一般大衆にも名が知られているような有名選手が関わるようになれば、その信頼は強固なものになり、一気に広がりを見せる可能性がある。しかし、それがいつになるかは誰もわからず、それまでコツコツ積み上げる必要があるのが難しいところである。

ビジネスには大きく分けて労働集約型と農耕型が存在する。労働集約型とは、一定の労働力を常に投下して収益を獲得するビジネスであり、一方農耕型ははじめに大きな資本や労働力を投入して耕した土壌から、安定した収益をつくっていくビジネスである。このオンラインスクールはまさに農耕型であり、収穫物が実るまで気の遠くなるような努力が必要になる。その分、一度土壌ができてしまえば安定した収益をあげることができる。

運営母体である日本アスリートコンサルティング協会は、アスリートのキャリアを支援することをメインタスクとしている。現役アスリートは競技に多くの時間を使わなければならないため、労働集約型ビジネスで都度時間を奪われるよりも、最初に土壌を築き上げることで後から自由な時間と安定収入を確保できる農耕型の方が適しているといえる。デュアルキャリアの新モデルとしてAthlete Tribeは非常に面白い。また、レスリング競技で成功例をつくった後、その他の競技でも展開していく予定とのことで、今後の広がりには注目しておきたい。


おわりに

本日のnoteでは、Athlete Tribeのサービスの魅力とビジネスとしての可能性について書いてみた。先にも述べたように、発起人である大坂氏は引退後のキャリアについてひどく悩んでいたという。そして、トップアスリートには価値があることを証明するためにスタートした当サービスは彼の作品なのである。真面目で努力家な彼のことだから、これからもどんどん磨きをかけてくるに違いない。

友人がはじめたことであるから当然応援したいという気持ちはあるが、今回のnoteではなるべく客観的に書いてみたつもりだ。このnoteを通して少しでものAthlete Tribeをご理解いただけたのであればうれしい。そして、「このnoteを見て、登録してみました!」という声が聞こえてくると、書いてよかった〜と思います。

以上!

では、また。

と、忘れてました。登録はこちらから〜!!


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半田 守
1990生、京都府出身。6歳からレスリングをはじめ、網野高校卒業後、専修大学へ進学しレスリング大学日本一になる。2018年から岡山県西粟倉村に移住し
自然エネルギーの勉強をスタート。同時にレスリングウエアブランドMAMOを立上げ、現役選手にエールを送り続けている。
MAMO:https://www.mamo-wrestling.com/
twitter:@handamamoru
note:”仕事つくる”をテーマに連載中!

読んでいただきありがとうございました。
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