過去話_04

#4 閉ざされた町、震災から生まれた未来

こんにちわ、半兵衛です。


04話 ―― 2011年3月11日 16時~

バイト先を後にして、友達(以降、I君)の家へ行くことにしました。

毎週、泊まりに行くほど仲の良い友達なので、そりゃ心配しますよ。


自転車を5分こぎ、I君の家に到着。

着くと、I君とI君の兄妹が外にいました。
ちょうど、I君の弟が中学の卒業式だったらしくお母さんもいました。

I君の家内は、窓ガラス割れ、ぐちゃぐちゃになっていました。

I君たちは近くの避難所に行く準備をしているとのこと。
「邪魔をしちゃ悪いな~」と思ったので、家に帰ることにしました。


帰ると、隣に住む叔父さんが仕事から帰ってきていました。

叔父さんの話によると、「隣町に津波が来た」とのこと。

私が住んでいた町は、海と山に挟まれた地区。
福島の浜通りと言われるところです。

画像で言うと水色で塗られた場所です。


百聞は一見に如かず。
この時の私は聞いただけなので、被害の過小評価していました。

すでに夕方。
地震の揺れで散らかった家の掃除を始めました。

時間が経つと、姉が帰ってきました。
姉は、「四ツ倉 に行ってきた」と話し始めました。

四ツ倉は、地元から車で30分のところにある海が近い地区です。
姉の話によると、「津波で家が流されている」と。

そこで、今回の地震の被害の深刻さを実感し始めました。


後々、知ることになりましたが――

私の住む町は、海から陸に入ると一気に海抜が上がるため被害が少なかったそうです。
隣接する町は、平地だったため甚大な被害でした。

この日は、実家の店も早々に切り上げることに。

電気のないため、この日は早く寝ることにしました。


長い、始まりの日の終わりでした。




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