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「追憶の一片」ー詩ー

そっと体を包むブランケット
秋のはじまりの夜は
はしゃぎすぎた体を
冷やしてゆく

カエルの鳴き声を追いかけて
小さな足は右へ左へ
おろしたてのワンピースは
駆け回るたびに
風を取り込み
小さなドットが増えてゆく

幼い私は
おかっぱ頭が嫌いだった
長く伸びた母の髪が
羨ましかった

水平線のように
真っ直ぐに切られた前髪の下で
キラキラ光る瞳は
波間を照らす太陽の光
母もそれを愛したのかもしれない

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#詩 #poetry #lyric
#私の作品紹介

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