『戯けたけた』ー詩ー

許される事なら
私はこの夏服を
脱ぎ捨ててしまいたい
生まれ変われるはずもなく
新しい自分で
旅を始められるわけでもなく
ただの逃げ

夜の公園の木陰にいるのが
白い犬でよかった
あなたならさらってしまう
ところだった
おかしなことばかりが
現実には起きるから
私には頑丈なドアが必要

ヨーロッパのお姫様が
時々遊びにいらっしゃる
シルクの光沢のある
ブルーグレーのドレス
透けたレースの袖口は
動くたびに蝶のように見えて
顔の5倍はある
大きすぎるヘアスタイルに
輝くティアラはまるで星座
私は薔薇になりすまして
その唇が近づくのを待つ
はっ、何を戯けてる！

窓枠が外れそうなくらいの爆音は
花火だった
この目で確認した
花火だった
美しさのあまり
口をポカンと開けていた
あっ
シンデレラになれるかな。

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タイトル面白いでしょ。
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