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一行詩、短詩も含めてこのマガジンには、今までの詩作品が保管されています。 お時間のある時にご覧になってください。 ありがとう💐
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#Poetry

「妻の呼び鈴」ー詩ー

「妻の呼び鈴」ー詩ー

半月の今夜が視界を朧にするように
あなたが失いかけていることが
一体何なのか
明かりをあてても見えはしない

結婚という言葉に
憧れをもっていたあなたと
ひとつ屋根の下で
愛する人と毎日新しい朝を
迎えたかった私は
きっと自然だったはず

バラの棘が刺さったような
痛みなら受け入れよう
体をつきぬけるほどの感情なら
私は自分に失望しながら、
惑いながらも
言葉の持ち主があなたなら
受け入れよう

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「気のせい」ー詩ー

「気のせい」ー詩ー

小さな棘が
心の端っこに
刺さってしまって
前に進むことさえできない

  ヒューヒューとどこからか
  ヤカンが鳴いてる声が聞こえる
  誰にも必要とされない虚しさだ

赤い希望は
太陽を嫌い
星のない夜を好んだ

  夜風に吹かれながら
  庭を履く人は
  誰にも気付かれないように
  星屑を拾い集めてる

口に含んだ手指の爪は
吹くと音符になって
宇宙に飛んでった

グラグラになった足の爪

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『衝動』ー詩ー

『衝動』ー詩ー

これでいいんだって
そう言いながら
涙がでるのは なぜ
今はどんな夜も
欲しくはない

あとどれだけ早く出会えたら
アナタの右肩の隣を
独り占めできたんだろう

月のあかりに
心を引きずられながら
帰りたい場所とは違う
帰るべき場所に向かう

押さえつけることが
できない想いとともに

✴︎✴︎✴︎

X投稿
コテコテの!?恋愛詩を書いてみました!? #詩 #poetry #lyric #私の作品

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「落書き」ー詩ー

「落書き」ー詩ー

曲がりくねった空眺めて
履いてたスニーカー脱ぎ捨てる
裸足じゃなきゃ夢は
感じられないんだって

ポンコツな車が粋だと
ハンドル握る姿はニヒルで
ロマンス探しに行くと
たよりないアクセルを踏む

壁に描いた キューピッド
あなたの愛を 手に入れたいよ
裸の背中に 白い翼探してみる
この胸を射抜いた 覚えはないでしょ
こんなはずじゃなかった
こんなに好きじゃなかった
落書きは 本気だよ

✴︎✴︎✴

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「ねぇ、誰か教えて」ー詩ー

「ねぇ、誰か教えて」ー詩ー

星に裏と表があるなら
ずっと裏を見ていたんだ
飛ばした希望は
プーメランのように戻ってきた

幸せな時間って どんな時間
誰かに愛されるって どんなこと

回り続ける
走り続ける
息がもう 続かないや
誰か僕に教えて 幸福論

誰かの泣き言を
聞いたら 安心するんだ
明日よ来いって
叫んでみたくなる

幸せな時間って どんな時間
誰かに愛されるって どんなこと

✴︎✴︎✴︎
#詩 #poetr

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『靴紐は結べない』ー詩ー

『靴紐は結べない』ー詩ー

庭に咲く花を
誰かの手でもぎ取られたように
感情はこだませずに
此処にいる

一枚隔てたその向こうには
いつも晴天が待っている
満天の星が待っている
きっと誰かが待っている

期待には裏切りも隣り合わせ
玄関に座り込んだまま

自転車の音と共に
慌てたように
夕刊が届く

✴︎✴︎✴︎

X投稿 #詩 #poetry #lyric #私の作品紹介

『予想はしない、期待もしない、しない。』ー詩ー

『予想はしない、期待もしない、しない。』ー詩ー

私は今朝も目玉焼きを
トーストの上に乗せて食べた
明日も変わらないだろう

予想は馬券並に外れる

あまりにも美味しそうだったので
三角屋根の上に止まってる
雲の端っこをちぎって口に含んだ
綿飴の味はしなかった

期待してしまうことが
どれほど自分を落ち込ませるのか
わかっているのに
小匙程度の喜びでもいい
口に含まないと
私は涙に溶けてしまう

時期が来たらセールが始まる
欲しかったブラウス、シ

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五行歌『青』

五行歌『青』

空は青さを見せつけて
街に青く反射する
夏に溺れる時間
ビルの谷間にクジラを見ながら
人魚になるのを待つ

✴︎✴︎✴︎

X投稿 #詩 #poetry #lyric #私の作品紹介

『アケテ?』ー詩ー

『アケテ?』ー詩ー

忘れ物をした
それが何かわからない
トントトトン
トントトトン
どなたか教えてはくれないか

手にしたキャンディは
溶けてしまったの
髪の毛は絡まったまま
吸っても吸っても苦しい体

肩にのしかかる雲は
重さを増してゆく
トントトトン
ットン

✴︎✴︎✴︎

★絵からイメージして書きました😊
#詩 #poetry #lyric #私の作品紹介

「君の忘れもの」ー詩ー

「君の忘れもの」ー詩ー

君が忘れていったものは
部屋の真ん中に。
大きなバスケットに
詰めても詰めても
減らないんだ。

ハンドクリームの香りは
君を思い出させる。
買い置きするほど
好きだったよね。

シャンプーしたての髪も
風になびく髪も
涙で濡れた髪も
この指先は覚えている。

朝陽が差し込む窓辺で
つい願ってしまう。
ひとりを受け止められなくて
夜は星を見上げて
つい想ってしまう。

「先に寝るね」と言った後

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『遠い昔の恋なのに』ー詩ー

『遠い昔の恋なのに』ー詩ー

短い恋の思い出は
満開の花の中に
蕾を探すよう

咲く事さえ許されなかった
ため息ほどの恋

あの時、あの日
あなたに会えていたら
ひと花びらほどの
すれ違いがなければ
あの時、あの日から
花は膨らみ
始めたかもしれない

遠い昔のこと
それが今日も思い出させる

✴︎✴︎✴︎

若い頃の話し。
不慮の事故で亡くなったその方をふと思い出した詩です。
#詩 #poetry #lyric #私の作品

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「風をつかむ」ー詩ー

「風をつかむ」ー詩ー

応えがでない問いを
コーヒーを飲むように
朝いちで解いてみる
365日かかっても
応えらしきものに
辿り着くことはできていない

時間は一人でも二人でも
千人でも共有できる
その時間を
あの過ぎた時間を
愛しいと思うのは
明日行きのバス停の手前で
降りたひとだけ

あなたと わたしと

背伸びして
5センチ高い所に吹く
風をつかむ

きょうも
あなたの心は
風にのって

✴︎✴︎✴︎

前橋ポエト

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「浮かぶ月のそばで」ー詩ー

「浮かぶ月のそばで」ー詩ー

月が水溜まりの中で弾けた
ゆっくりとシャツの袖で顔を拭う

ただ聞いて欲しいだけだった
まん丸な君なら
全て受け止めてくれると思った

奇跡が星に乗って落ちてくる
見上げてる僕の頭上をかすめて

自転車のライトは僕を避けて
水溜まりの月を踏みつけてゆく

夜風を背に
僕は僕の形を整えた

✴︎✴︎✴︎

X投稿 #詩 #poetry #lyric #私の作品紹介

「想いが消えるまでが恋」ー詩ー

「想いが消えるまでが恋」ー詩ー

どの季節にも君はいて
どの時間にも君はいる

忘れっぽいこの性格は
君にだけは当てはまらない

どんなカップルよりも
僕らは幸せだった
お互いの想いは
いつも寄り添っていた

恋がいつ始まって
いつ終わるかわからない

君への想いが
消えるその日まで

✴︎✴︎✴︎

X投稿 #詩 #poetry #lyric #私の作品紹介