マガジンのカバー画像

1,333
一行詩、短詩も含めてこのマガジンには、今までの詩作品が保管されています。 お時間のある時にご覧になってください。 ありがとう💐
運営しているクリエイター

記事一覧

『砂は熱をもつ』ー詩ー

『砂は熱をもつ』ー詩ー

季節が変わるたびに
変わるもの
変わってゆくもの

変わらない想いは
微熱をもち
呼吸をしながら
季節を過ごす

時に涙にくるまり
時に太陽を追いかけ
現実と夢の狭間で
唸るように生きる
この心よ

✴︎✴︎✴︎
#詩 #poetry #lyric #私の作品紹介
X投稿

『ワタシハショウジキモノ』ー詩ー

『ワタシハショウジキモノ』ー詩ー

教えてください
私に足はありますか?
きっと目はあるのでしょう
何故ならあなたの
醜い心を写したような表情を
読み取れるから
口はステープラーで
閉じました
これで誰かに何を言われても
言葉を返さずにすみます
私は嘘をつけないから
#詩 #poetry #lyric #私の作品紹介

呟き✴︎✴︎✴︎
昨日の稽古9時間でした。最後の2時間は集中力も切れて思考が停止していましたね。
仕事よりも疲れ

もっとみる
『問い』ー詩ー

『問い』ー詩ー

変わっているように見えて
巡っているだけの世の中
置き忘れたモノに
いつか出会う日が来るのだろう

旅人は海を渡り
風に乗って故郷をさがす
何を理由に戦いは始まり
何を理由に終わるのだろう

この手で叶えられる事はわずかで
人の優しさは心の結び目
寒い冬に春の服を着る

どんな裁きが あるというのか
ぶれることなく 生きゆくモノに

根を失った切花のように
人はあざないもの
足跡を残すことなく

もっとみる
『憧憬』ー詩ー

『憧憬』ー詩ー

私は狂ってはいない
狂ったこともない

この身体を毎日フル回転し
食べたいものを食べ
やりたい事をやり
寝る前の夜空は
いつも美しいと思い
フカフカのベッドに入り
JAZZに揺れ
心はいつもtapをしている

残念なのは
私はいたって
普通であるということ。
そして幸せであるということ。

✴︎✴︎✴︎

こちらのお題を元に書きました。
#詩 #poetry #私の作品紹介

「プライスダウン」ー詩ー

「プライスダウン」ー詩ー

毎日郵便受けを確認する
注文した商品の不在連絡票
織り込まれて束になったチラシ
期待は裏切るもの
期待は裏切られるもの
思いを寄せていた人からの手紙は
もう過去の話し

知らせの白い葉書は
ポストを占領している

エレベーターのボタンを押しながら目を通す
支払う保険料に変更はない
保障の金額が変更された
ほぼ半分になった。

“あ、私の命が“

このエレベーターは
建物を突き抜けて
どこか意図しな

もっとみる
『right choice』ー詩ー

『right choice』ー詩ー

どんなに悲しんだ夜も
月は太陽を連れてくる
まるであなたと私のように
距離は縮まることはない

どんなに思い悩んだ夜も
月は太陽を連れてくる
朝は毎日生まれ
とどまるこころ

萎んでゆく風船を
手にしてちゃ
飛ぶことはできない

✴︎✴︎✴︎
#詩 #poetry #lyric #私の作品紹介
X投稿

『最後の一本』ー詩ー

『最後の一本』ー詩ー

足の痺れを感じながら
あなたへの思いを断つ

ひと区切りって
自分で作るものなの
どんなこともそう
本当は決まっている
それには時間がかかるものよ

遠い昔
アダムとイブだと思っていた
今思えば幼い心は
恋をする大人になりかけていた

自慢の黒髪に白い髪が見えて
目尻に暖かさがでて
手を握れば少しカサカサと
季節は秋でもないのにね
あの頃はねと
金平糖を口に含んだ時の
あの懐かしさに目を細めて

もっとみる
「着信拒否を待ちながら」ー詩ー

「着信拒否を待ちながら」ー詩ー

大好きなあなたに電話をする
大好きなあなたに嫌われないように
3日おきに電話をする
あなたが携帯を見ない時間に
私は今夜も電話をする

あなたの時間の欄外にしか
私は存在しない

着信を確認するあなたの顔は
きっと無反応
あなたの携帯の中で私は
ラテン語のニヒルという名前だ

大好きだと伝えた日
二人で夜空を抱きしめた
十分すぎるくらいキスをして
何度も名前を呼び合って
自分にまだ情熱があることを

もっとみる
『それは誰も知らぬ』ー詩ー

『それは誰も知らぬ』ー詩ー

若さで悲しみを飲みこみ
若さで海を引き裂き
走り続け
人生の折り返し地点は
人それぞれ
時にそれは耐えがたきほどの
心痛を伴う
果てて知ることの多いこと
謎を解く鍵などどこにもない

我ここに生き
我ここで息を吐く

✴︎✴︎✴︎

X投稿 #詩 #poetry #lyric #私の作品紹介

『ネスト』ー詩ー

『ネスト』ー詩ー

音楽は遠慮して
壁伝いにドレープをほどこし流れる
ピアノの音だけを拾えば
椅子の座り心地は
いっそうよくなる

夏の終わりのクーラーは
5分もいれば
ほどよく体温と馴染み
少しの水で喉は潤う

ここでは
ノンフィクションが飛び交う
テーブルごとの世界
私はテーブルの流木のオブジェ
自分には関係ないと
思っていることも
いつか起こりうる
ことなのかもしれない

この場所を一歩でれば
そこには現実があ

もっとみる
『此処にそれはありました』ー詩ー

『此処にそれはありました』ー詩ー

此処に町はありました
此処に花は咲いていました
此処の空は真っ青で
夏の夜は花火が綺麗でした

此処には歌がありました
此処には笑い声がありました
此処の山裾の農園で
夏は果物の実が
香っていました

此処には祈りを捧げる
教会がありました
私の家は
その隣りにありました
いま私は一人です。

NEKOさんの絵からイメージして書きました。

✴︎✴︎✴︎

Xで感想をよく頂く大本さん。
いつも勇気

もっとみる
『そしてまた、朝は来る』ー詩ー

『そしてまた、朝は来る』ー詩ー

それでも朝は来る

赤子は手足を
空に届かんばかりに伸ばして
お腹が空いたと泣いている

ミサイルは空を突き抜けて
隣の国に住む人々の穏やかな生活を
終わらせようとしている

夢中で駆け抜けたサラリーマン
社畜上等とネクタイを外して
時間は無限と信じて
脱皮する力もない今は
時間を知る必要さえない
小さなことにクヨクヨと
大きな気持ちは時間が経てば
風船のように萎んでしまう
歩き出したいのに立ち止

もっとみる
『それが願い』ー詩ー

『それが願い』ー詩ー

あなたが歩いてきた長い道が
どんなだったのか
全て知るはずもなく
ただ 途中から共に歩き
過ごしてきた時間は
二人だけが知る しあわせ

もしも あなたが
先に永遠の眠りについても
過ごした時間を 思い出しながら
過ごした場所を 懐かしみながら
私はひとり
あなたがそばにいるかのように
歩いてゆくのでしょう

歩いてゆくのでしょう。

✴︎✴︎✴︎
#詩 #poetry #lyric #私の作品

もっとみる
『傘』ー詩ー

『傘』ー詩ー

雨が上がったと
ぼそりと誰かが言う
いつまでたっても
手放せない傘は
何のため

アパートの階段は
幸せな気分にさせてくれた
今は雨粒を弾く音が
現実をきしませる

遠くに見つけた穴は
時にはオレンジ色に
時には黄金色に
熱くもあり冷たくもあり
それを避ける様に
私は傘をさす

✴︎✴︎✴︎

X投稿 #詩 #poetry #lyric #私の作品紹介