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ホップの育て方まとめ

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ビールの原材料ホップを育てる方法
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#クラフトビール

ホップを1年休める方法

自然災害やパンデミック等でホップの継続的な管理が難しい状況に陥った時のホップへの対処を記していきます。 一旦諦めて、また新たな株を購入するということも1つの考えとしてお考え頂いた上で、ここでは、【 株を枯らすことなく、管理する人の負担を出来るだけ軽減する方法 】を考えていきたいと思います。 ■株を休める上での基本的な考え・ホップは強いので大抵の事は大丈夫 根茎さえ生きていれば地上部がどうあっても割と大丈夫です。 ・鉢植えの場合は水だけは欠かさない 強いホップでも完全に水が

ホップの育て方と作業一覧

■ホップとは6m以上ツルが伸びるツル植物(朝顔みたいな感じ)で、北海道でも越冬できる宿根草(冬は地上部がなくなり春に新たな芽が出る植物)です。主にビールの原材料として使用され、ビールの苦味や香り、泡立ち、抗菌作用という効果があります。 毬花という独特の実を結実させます。ビールの原材料に使われるのはこの毬花や毬花の中の黄色いルプリンを利用します。 このホップの苗を花の館では春に販売しております。 ■育てる前に ・ホップを育てる上で知っておきたい特徴 ・ホップを育てる準備、用

ホップの困りごとQ&A

■はじめに ホップを育てているうえで、様々な事が沢山あると思います。植物の姿は、良いことも悪いことも管理した日々の表れです。まずは、植物の日々の姿を観察し、物言わぬ植物からのサインを見逃さない事が、植物を元気に育てる第一歩です。また、ホップの育て方の記事を読んでみて、大きく逸脱している部分がないか、明らかな不足の管理はないか、照らし合わせていただければ植物の求めている事に近づくかと思います。この記事が、植物の健やかな生育のお役に立てれば幸いです。 【花、毬花でお困りの場合

ホップを育てる上で知っておきたい特徴

ホップを育てる上で、ホップの植物としての特徴を知る事は、栽培の基本となります。相手の癖や好きな事嫌いな事を知って仲良くなる人間づきあいみたいなもんです。ホップは結構変わり者なんですよ。 ■特徴その1:旺盛に伸びたいツル植物 ツルが6m以上伸びるのが必要な植物です。そういった伸びる場所や支柱などのツルが伸びる為の道具も必要で、ツルの伸びを支える根も十分にに伸びるスペースが必要です。ツルや根が十分に伸びる環境が無いと、成長が悪くなったり、病気の発生、毬花まで到達しないといった

ホップを育てる為に準備するモノ

まずは、苗を用意しましょう。苗はこの記事を書いている花の館にて春に販売しています。 次に、育てる上で必要なモノですが、これは育てる環境でちょっと違います。畑や庭に植える方、鉢植えで育てる方で、若干違いますので、それぞれご参考ください。 ■ホップを育てる準備【畑&庭】 ・支柱:6m位の高さで支柱や鉄線等で棚を組むとよいです。概ね単管パイプで組む方が多いようです。低くても可能ですが、その分、ツル下げ等の管理が必要となる。 ・ヒモ:ツル植物専用のヒモがあります。1株につき6m

ホップ鉢植え栽培のコツ

ホップはツルを大きく伸ばし、それと同時に根も大きく伸ばしたい植物だ。それを限られたスペースである鉢に押し込めるけど、元気に育ってくれという事自体、人間側のエゴなのだ。だが、誰しもが畑を持っているわけではないし、そんな広いスペースがある訳ではない。しかし、ホップは楽しみたい。毬花までなってほしい。そんな、相反する思いを胸に、どうにか育てた中でのコツを記していきます。 ■栽培の準備・用具などの準備:ホップを育てるために準備するモノの鉢植えの項を参照に準備の事。 ■育てる場所・

ホップを育てる基本

・日当たり出来るだけ日があった方が良い。日が当たらないと茂りすぎやツルの軟弱化からくる病害虫の発生のしやすさ、毬花の質の低下につながる。鉢植えの場合は半日陰の方が管理しやすいので、管理状況に合わせるのも手段の一つ。 ・水やり極端な乾燥を好まないがあまりにジメジメした場所ではよく育たないのが基本。潅水の悪い畑や庭の場合は水はけの改良を必要とし、干ばつの場合は潅水も必要。鉢植えの場合は、鉢の底から水が出てくるまでしっかり与える。生育期には毎日、乾くようであれば1日2回の水かけが

ホップの株こしらえ

作業時期:秋の落葉後か春先 根株の周りをスコップなどで掘り起こし、地表近くの地下茎の除去、脇に伸びた枝などを取り除く。若い茎の乱立を防ぐ目的。どのような株の状態でも大きく横に伸びた地下茎等は全て切り落とすが、株がまだ若いもの、小さいものは、全体を浅め切り中心部の塊根(根が肥大した部分)周辺を整理する。株が古い場合は中心の塊根を握りこぶしの様な形まで深く切り塊根周辺を整理する。この際、土を直ぐに戻さず日光にある程度当てておくと消毒効果がある。 鉢植えの場合は鉢から株を抜き、土

毬花の収穫

●収穫の判断 毬花の形を成し、毛花の残りが落ち、中にルプリンが生成、充実したら収穫してもよい。畑の場合は開花から40~45日後が目安。鉢植えの場合は1週間ほど早まる。早く咲いた花ほど早く充実し、早く収穫期を過ぎ茶変が見られるのでそういった茶変が現れたら収穫はもうギリギリの時期だと判断。 ●収穫作業 晴れた日に行う。地上から2mぐらいの高さより上の着花枝(主幹から脇にでた実の付いた枝)を切り収穫する。半分から上ぐらいに大体着花する。着花枝を日陰に下ろし、枝と毬花を手で分け

ホップの病害虫とその対処

作業時期:芽が見えてから枯れるまで ■病害虫対処と薬剤散布の基本・株の様子を毎日観察し、芽や葉、花の変化を早期に発見、対処すること ・使用する薬剤はホップに適用のある農薬を使用すること(適用のある場合、薬剤の裏の説明に「ホップ」の名称が記載がある) ※参照:農林水産省 農薬登録情報検索 ・薬剤散布は葉の裏を中心に株全体に噴霧すること。特にツルの重なりがある場合はその部分をしっかり散布する。 ・収穫時期を見極め、農薬の残留に注意する(薬剤毎に記載があります) ■薬剤散布スケ