見出し画像

ホップを育てる上で知っておきたい特徴

ホップを育てる上で、ホップの植物としての特徴を知る事は、栽培の基本となります。相手の癖や好きな事嫌いな事を知って仲良くなる人間づきあいみたいなもんです。ホップは結構変わり者なんですよ。

■特徴その1:旺盛に伸びたいツル植物

ツルが6m以上伸びるのが必要な植物です。そういった伸びる場所や支柱などのツルが伸びる為の道具も必要で、ツルの伸びを支える根も十分にに伸びるスペースが必要です。ツルや根が十分に伸びる環境が無いと、成長が悪くなったり、病気の発生、毬花まで到達しないといった原因になります。また、ホップに限らずツル植物は何かに絡んで上に伸びたい性質があり、その性質を無視して、地を這わせたり、あまりにも横方向に誘引(※誘引はツルが進んでほしい方向に人力で絡ませ誘導することの意)すると生育がイジけてしまい伸びなかったり絡まなかったりという原因になるのでその点を留意すること。

・特徴その2:根が重要な宿根草

晩秋以降は枝葉を枯らし、土中で越冬する宿根草と呼ばれるタイプの生命力の強い植物です。宿根草は地上部が何らかの問題があっても根さえ大丈夫であればどうにかなる強さを持っています(というかどうにかなりすぎて困る事も多い)が、逆に根に異常をきたすと取り返しがつきません。また、越冬の際に地上部を枯らし、土中の根に養分を移行するので、通常の植物とはちょっと違ったサイクルを持つ事を踏まえておくことも必要です。根を十分に育て、またその強さをコントロールする必要がある植物ともいえます。

・特徴その3:地下茎で増えていきたい植物

地下部を根と茎の間の様な「地下茎」を伸ばし、地上部の芽数を増やそうとする植物です。この増やし方は雑草のスギナやハーブのミントと共通の増え方で、どちらも処理に困るほど増えてしまう植物です。ホップもそれに似た性質をもっているので、地下茎のコントロールが必要となりますし、併せて土中の養分もどんどん消費しようとする力があるので、施肥など欠かさず与える必要があります。

こういったちょっと変わった成長サイクルを繰り返し、毎年根が充実することで、出てくる枝が増えていき、枝葉も大きく伸びるようになり、毬花を多く結実するようになります。また植えつけたら数十年は毬花を収穫できると言われています。それだけ強い植物なのです。

サポートは紹介した植物の苗の生産維持拡充、記事の充実に利用いたします。どうぞよろしくお願いいたします。