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みんなにそれぞれの桜がある

昨日は、朝から愛犬三郎を連れて狂犬病の予防接種を受けに行ってきました。集団接種だったため、初めてお目にかかる獣医さんに注射をチクンとしてもらいました。うんともすんとも言わない三郎に獣医さんも

「おとなしいねー。」

と笑顔で褒めてくださりました。家では眠っているところを邪魔すると「ガルー!」と言って怖い顔するのにね。ほんと、内弁慶な三郎。

春日和の日曜日、お散歩にはもってこいの日だったけれど、注射のあとは激しい運動は控えたほうが良いので、おとさん(夫)と一緒に家でまったりと過ごした三郎でした。

私の住む北陸でも、桜が満開となり、皆さんそれぞれ花見を楽しんでいます。私は一昨日、三郎の散歩がてら、近くの公園の桜を堪能してきました。1週間前にはまだ蕾だったのに、その日は満開。私は桜を見上げながら1週間後には地面に落ちる花びらを想像しながら、寂しさすら感じていました。

三郎に目を向けると、夢中になって地面や草木の匂いを嗅いでいます。健気な姿に私も思わず笑みがこぼれ、季節の移ろいを受け入れながら、またゆっくりと歩んでいこうと思えました。


その日の夜、娘は夜桜が見たい、と言って、ひとりで自転車に乗って出かけていきました。娘が通っていた中学校の通学路には、川沿いに多くの桜の木が並んでいて、そこが娘のお気に入りの桜スポット。私も娘と一緒に夜桜を見たいと思いましたが、きっと娘はひとりでゆっくりと桜を眺めたいのだろうと察し、私は自転車に乗り走って行く娘の後ろ姿を見送りました。

数十分後、娘から何枚もの夜桜の写真が送られてきました。

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娘は桜とその向こうの夜空を眺めながらどんなことを考えていたのか。根掘り葉掘り聞くよりも、娘のこのひとりの時間を大切にしてあげたい。私はそんな気持ちで娘から送られてきた写真を眺めていました。

自転車をこぎ、夜風を身体に受けながら家に帰ってきた娘の表情は、満たされようなスッキリとした表情をしていました。

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