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アヒルの川渡りに協力するネコ。 ―過去にすがるアヒル―

夏のある日、ネコは川泳ぎをしていると
一匹のアヒルが川を渡りたいようなので
乗せてあげた。

そうしたらアヒルは
話し始めた。

アヒル「高校の全国水泳大会の時に一位になったことがあるんすよー」 

アヒル『メチャ早かったんですよー』

では何故自分で泳がないのかと
ネコは思った。

夏の暑い日。

ネコは分かっている。
人(アヒル)は過去の栄光を話すことで
ネコに『自分は価値のある人(アヒル)』
と、認識させているのだ。

自分を認めて欲しい、
凄いと思われたい、

自分を認めてもらえると
やはり嬉しいものだ。

分かるぞ、ネコも可愛いと皆から
認めて欲しくて二重にしたことがある。

でもネコはそんな話をしなくとも
アヒルを認めているからね。


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