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プリン・ア・ラ・モードに会いにゆく~No.8「白鳥」~

2018年10月11日訪問

急転直下、9月の末にバイト採用が決まり10月から週に3日だけだが働けることになった。そんな時に限って子供の学校のあれこれや親せきづきあいなんかが集中するのは何故だろう。ここ10年くらい「専業ときどき兼業主婦」をやっていて、しみじみ不思議に思う。しみじみしながらバイトが無い日に「バイト探し頑張ったし、決まったご褒美にプリン・ア・ラ・モード!」と早速でかけた。普段からこんな調子の私は、頑張ってる時間よりもご褒美を与えてる時間の方が明らかに多い人生な気がする。

お店は古そうであるが、おそらく看板は新しく手を入れたのだろうと思われる。

1階にサンプルが置いてあって2階もしくは地下にお店があるスタイルは本当に魅力的だ。階段を昇る、もしくは階段を降りていく時のあのわくわくが増幅していく感じが本当に好きだ。

平日の午前中、まだ早い時間帯だったので店内は空いていた。実はこの席に着く前は、違う席に座った。私がそこでオーダーを待つ間、手帳を開いて色々書き始めたのを見ていた店員さんが「こちら空きましたから移ります?この窓際の席の方が明るいから」とわざわざ声をかけてくださった。こういうことがあるから、古い小さな喫茶店巡りはやめられない。

この日は曇っていたけれど、外の明るさに照らし出されたプリン・ア・ラ・モードは本当にきれい。写真は光が全てだと個人的には思っている。ライティングさえ良ければ誰でも良い写真が撮れる。今のスマホカメラやカメラアプリは本当にすごい。プリンもホイップも甘さはあっさりめ。その分フルーツの甘さが際立って美味しい。カラメルは私の好きなちょっと苦め。食べていると、一つおいて隣の席に常連とおぼしき老人が座った。彼は店員さんと挨拶を交わすと「モーニング。トーストは“よくやき”でね」と頼んだ。よく焼くのが“よくやき”なら、あまり焼き目をつけない焼き方はなんと呼ぶのだろう?ちょいやき?それとも、やややき?“や”が多すぎるか…などと考えを巡らせる。このお店で、きっと何年も下手したら何十年も。老人と店員さんで交わしてきた朝の言葉。私もこんがり焼いた方が好きだな。私も“よくやき”ってお願いしてみたいな。

そんなことをぼんやりと考えながら、可愛らしい照明や内装を眺めた。

★白鳥
東京都江戸川区南小岩7-26-2 最寄り駅:JR小岩駅


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