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【キャリア】1番楽しかったあのころ

ちょっと色々考えるために過去の整理を。下書き記事を文章にして昇華しています。日記noteになっています。色々な経験をしてきたなぁとしみじみ実感。

先日、仕事で懐かしい人と話す機会がありました。7年前の上司です。
7年前、私にとっては初めての人事異動。
昇格して間もない上司にとっては初めての部下。

2人して仕事の勝手が分からず、試行錯誤、右往左往していた時期が懐かしいです。
今思えば、あの頃が1番生き生きと仕事をしていた気がします。

業界の特性もあって、女性社員比が著しく低い環境。女性社員の仕事といったら、コピーやお茶出し、来客対応など、いわゆる雑務や庶務といった業務がメインだったあのころ。他部署から異動してきた右も左も分からない私に、女子だからという偏見なく仕事を任せてくれた上司のおかげで私は「仕事って楽しい」という経験を積めたのだと、今でも感謝しています。

私なんかってずっと思ってた

突然ですが、新入社員で営業の部署に配属されてから、私は毎日のようにセクハラ被害にあっていました。同行するおじさんに車の中で毎日手を握られていたのです。とっても気持ち悪かったと思います。とっても嫌だったはずです。でも、心が麻痺していた私は誰にも相談できずに、いつもヘラヘラ笑っていました。(その時の感情を思い出すことがなかなかできません)

このおじさんに見捨てられたら、誰にも仕事を教えてもらえず、仕事をしている意味も会社に来ている意味も無くなってしまう。それほど営業の部署はとっ散らかっている環境でした。若手を育てたいという人はいない。だから同行させたいとも思わない。そんな職場でした。

半年以上は耐えていたと思います。それでも当時私に彼氏ができて、それをおじさんに伝えたら「次は俺だって言っただろ」と言われました。

それからというもの無視されるようになり、車に鍵をかけられて外に放置されたりと、嫌がらせまがいな行動が始ます。流石に耐えられませんでした。とっても怖かったです。今までされていたことを、数少ない女性の先輩や、同じ営業の部署の同期に話して、助けてもらったのを覚えています。(とは言いつつ、思い出したくないという心の防衛本能が働いているのか経緯などは曖昧です)

そんなこんなで、人事異動をすることになりました。

「あなたは初めて部下です」

異動先で、その上司と出会います。年齢は30代半ば。当時の上司はチームリーダーになりたてで、まだちょっと頼りない印象、でも優しい雰囲気を持っている人でした。

「分からないことを素直に質問する」そんな当たり前の行動が、当時の私にとってはとてもハードルでした。前の職場での経験もあって、できない奴、使えない奴と思われたらどうしよう……と抱え込む癖がついたんだと思います。

それでもチームリーダーと私、2人しかいないチームのなかではそんな心配も言っていられません。チームリーダーの柔らかい優しい雰囲気も後押しして「できない!なんだか不具合……分からない!」はすぐに相談するようになりました。

チームリーダーもよくわかっていない環境が幸いして2人で「分からない」を共有しながら、他の部署の人に聞いてみたり、調べたり勉強したり……あの頃は今では考えられないほど毎日が一瞬で。信じられないほど残業をして、睡眠時間も削って、休日出勤までして。それなのにすごく毎日が楽しく充実していたのを覚えています。

そんな日々を2年ほど過ごし2人だけのチームで、だんだん上手く仕事を回せるようになってきたころチームリーダーの人事異動が決まります。大人げなく会社で大号泣しました。所長や副所長を前に、「あのチームリーダー以外の人と上手くできる自信ないです」と訴えたことが懐かしい。

そんな元上司に結婚の報告をしました

そんな元上司とも仕事の絡みが無くなってからは、どんどん疎遠になってきます。もう5年以上はまとまった会話をする機会もなかったような気がします。

それが突然、先日元上司と連絡を取る必要が出てきました。ちょっとドキドキしながら通話ボタンを押します。

「はい。〇〇です」

相変わらずの優しい声。電話口に響く元上司の声によって、妙な安心感に包まれます。仕事で必要なことをお話しし「久しぶりですねー!」と軽く世間話。たった数分だけど、私はこの人のおかげで長い間この会社にいるし、仕事が楽しいという経験をさせてもらえたんだとしみじみ思い返します。

電話を切ってメッセージアプリで「実は最近結婚したんです」と送信してみました。照れくさいというか、数年ぶりに話す相手から突然プライベートの報告を受けるのはどんなものかと、電話での報告は躊躇ってしまったのです。

すると元上司からすかさず折返し電話。
「おめでとうございます!」と。そこからまた10分ほど近況報告をして「今度食事でも行きましょう!」という約束まで取り付けました。

キャリアブレイクを考えているなかでも

休職か退職。不妊治療を始めて常に頭のなかにある課題。仕事内容は当時と異なりお世辞にもやりがいや楽しさを見出すことが難しい現状。淡々とこなすだけのタスク。

長い通勤時間も、たまにでる残業も苦痛でしかない毎日。こんな状況だからこそ、前向きに「休む、立ち止まる」という選択ができそうだったのに、また気持ちが揺れ始めます。

この会社にいたら、またこの人と一緒に仕事をするチャンスが巡ってくるのではないか……。浅はかですね。

元上司との楽しかった思い出で心を満たしたまま参加した部署の会議で、5月から拠点異動で出勤場所が変わるだろうという伝達。このまま会社に残るのであれば、不妊治療クリニックに今よりも通いやすい営業所に通勤することになりそうです。通勤時間も短くなります。

揺れに揺れている毎日です。
私はどうしたい?がなかなか定まらない。
これはまた「できない理由、やらない理由」を探そうという思考に入っているだけなのでしょうか?

生きるって、仕事って、本当に難しい。

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