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第74話 クローン病食と透析食

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さて、退院してきて困ったのは食事です。
クローン病食とは、牛蒡や蓮根や貝類やきのこ類などの繊維の強い食材を止めます。腸壁を繊維で傷つけるからです。キャベツではなく、レタスや白菜ですね。

そして肉類は、脂質の少ないものです。サーロインではなくヒレを。もも肉ではなく胸肉やささみ肉を選択します。

とうもろこしやグリーンピースや大豆の1粒ずつの皮も繊維が強いです。とうもろこしを食べて腸壁を詰まらせ、腸閉塞になり救急車で運ばれる事例もあります。食べたいなら納豆は、ひきわり納豆を、微塵切りしたものを選択します。

あとは辛いものなどの刺激物も甘口に。カレーはルー自体に脂質が多いので、サラサラのスープカレーを選択します。

ニチニチソウ
ニチニチソウの花だけを綺麗に楽しみたい時は、種を早めに摘み取ります。小さなグリーンピースみたい!

ここまで話しただけで、随分とつまらない人生になったと思いませんか?とうもろこしにかぶりつく事もできず、カレーも変更です。
普段使える食材も、繊維に沿った切り方はしないで、繊維を断ち切る切り方をして調理します。

フライパンに使う油は薄く塗る程度に。サラダ油は使えません。えごま油やしそ油やエキストラバージンオリーブオイルなどを選択します。そしてパンではなく米を。牛乳ではなく豆乳を。

そして私は透析患者です。透析食とも併用しなくてはなりません。透析食は「しっかり食べて、しっかり透析」が基本です。ヒレではなくサーロインを。胸肉よりもも肉を。水分制限やリンとカリウムも気をつけます。さー、困りましたね!

お昼にスープカレーを美味しく食べてしまったら、もう夕食にお味噌汁は飲めません。私は体も小さく、水分制限もキツめです。水分制限の許容範囲が狭いのです。腸に優しく煮込み料理を中心にしたくても、、なかなか出来ません。

繊維を断ち切る切り方で、更に透析食の為に下茹してカリウムを抜きます。そうです!ヘナヘナ食事です。赤ちゃんの離乳食に近いかも知れませんね。

そして常に腸の炎症反応に気をつけて、血液検査のCRP値も見るようになりました。

どうですか?いかに自分が豊かで幸せか感じられませんか?飽食の時代ですからね。
「え?!待って!どうすればいいの?!」そう思って当然です。

例えば朝ご飯は、ご飯とお味噌汁と焼き魚(油に気をつけて)。お昼ご飯は、卵炒飯と餃子(油に気をつけ、キャベツではなく白菜を、胸肉のひき肉を)。夕ご飯は、豆腐ハンバーグとご飯とお味噌汁(豆腐と鶏胸肉のひき肉を使って、お味噌汁の汁はなるべく残す)
といった具合です。

どれだけ周りが普通の食生活をしていようと、守らなくてはいけません。これを普段から気をつけていないと、外食で負担をかけた時に腸がびっくりし過ぎて入院になってしまいます。再び絶食治療です。



自分を大切にするって、初めは疲れるね。
楽しい!って思えるのは時間かかったよね。


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