生産地訪問:Bordeaux
こんにちは!
もう2週間ほど前ですが、年明けにボルドーに2日間行ってきました!
今回はパリからの夜行バスで約7時間ほどかけて移動してきました。
現地には6時半頃到着し、当初の予定よりも1時間早く着きました!
ただ、その時間に到着しても当然どこのお店もやってませんし、正直なところやることが散歩くらいしかありません...
また早朝はとても寒く、移動の疲れもあり動く気になれず、室外よりは多少暖かい駅のベンチで、数時間少し休憩しました。
そして、11時頃に友人と合流し、こちらの名物でもあるカヌレを食べたり、ワインショップに行ったりと街を散策し、2時からのワイナリー訪問にバスで向かいました。
ボルドー名物のcanelé
螺旋階段になっているワインショップ(L’intendantさん)
この日訪問させていただいたのは、ボルドーの5大シャトーの1つであるChâteau Haut-Brion(シャトー・オーブリオン)さん
ここはとてもアクセスが良く中心街からバスで30分ほどで行くことができます
入ってみるとまさにお城でした。装飾品なども豪華で美術館に来ているような感覚になりました。
醸造の施設を見てみてもお金のかかり方が違います。そして、ガイドのお姉さんがとても綺麗でした笑
所有者が同じであるラミッションオーブリオンのワインも、このオーブリオンの方の醸造所で作っているようです。ただ、格付けとしては、5大シャトーであるオーブリオンよりもラミッションオーブリオンの方が下なのですが、街中のワインショップでは、値段がラミッションの方が高かったです。これは単純にワインの生産数の問題とのこと。(オーブリオンの畑面積は49ha、ラミッションは35ha)
そしてお待ちかねの試飲ですが、飲ませていただいたのは、このワイナリーの2番目のグレードにあたるもので、この1杯のみでした。
2011年のワインで、口当たりはとても柔らかかったですが、まだまだ飲み頃とは言えないなという印象でした。
入り口のところで、何やら工事をしていましたが、聞くところによると、試飲と受付の場所がこちらに来年から移動するようです。
実は他の生産者も訪問もしたかったのですが、この時期はストライキの影響でボルドー内の電車がほぼほぼ動いていません。そのため、車がない場合、歩くかタクシーしか手段がなく、タクシーは金銭的に論外でしたし、歩くのは果てしないなと思ったのでこの日は諦め、1軒のみの訪問になりました。
そして、この日の夜は、「L’entrecôte」というステーキレストランでディナーをいただきました。(l’entrecôteは日本語で言うとリブロースです。)メニューは1種類しかなく、金額は19.5€です(1€=約120円)。前菜でサラダが提供され、メインでステーキとポテトフライが出てきます。
すみません写真がこんなものしかありませんでした...
基本ポテトは食べ放題で、サービスのおばちゃんがこれでもかとばかりに揚げたてのポテトをよそってくれます。この写真では少ないですが、ステーキは1回ではお皿に乗りきらないため、大体この量の2回分くらいがおかわりとしてあるのですが、卓の中央にその人数分のおかわりがまとめて置かれており、セルフでよそう感じです。
フランスは基本的にゆっくりと食事をとりますが、このL’entrecôteは、日本に比べればゆっくりですが、フランスには珍しく、回転がとても早いです。
サービスのおばちゃんもフランス人とは思えないくらいテキパキと動き、見ていて新鮮な感じでした。
そして、2日目ですが、この日は運転をお願いして、3軒のワイナリーを訪問にしました。
1軒目が、こちらも5大シャトーの1つであるChâteau Margaux(シャトー・マルゴー)に行きました。
僕は2年ぶりで2回目の訪問でした。
これがシャトーマルゴーの所有する敷地です。
まあまずは大きいですよね笑。
畑はもちろんもっと広くここには収まってないです。(約260ha)
2015年に新設されたこの醸造所はモダンでありながら、威厳がありました。
そして今回試飲させていただいたの2016年のファーストとセカンドです。
前回はファーストが2007年、セカンドが2009年でした。
正直なところ、今回飲んだものと前回は10年ほど熟成された物を比較しても、前回のもは多少は熟成感がありましたが、劇的な違いはないのかなと思いました。
ただシャトーマルゴーらしい女性的な繊細で華やかな味わいで、今でも飲めないということはないなと思いました。
ボルドーでは2016年はスーパーヴィンテージと言われていることを耳にします。もちろん品質の高さは感じました。
ただ残念なことに自分の中の比較対象が少なすぎて、スーパーとノーマルの違いが正直なところ分かりません...
ちなみにこのワインのラベルにもなっている建物はオーナーの別荘みたいなものだそうです。ここでオーナーさんの娘さんの結婚式をやった時は、このワイナリー近辺も警備をつけ、盛大な式を行ったとのことらしいです
昼食を済ませ、午後からボルドー格付け2級のChâteau Pichon Baron(シャトーピションバロン) さんに訪問させていただきました。
思わず何枚も写真を撮ってしまいました。本当にカッコいいお城でした。けど写真のクオリティは低い笑
ワイナリーのグッズも欲しかったですが、どれも優しくない値段だったので断念...
ここで試飲させていただいたのは、右からサードの2016年、セカンドの2016年、ファーストの2016、14年です。
こちらは有料試飲(15€)でした。
ここのワインの中では、今どれを飲むかと言われたら、セカンドのもので、ファーストの2つは飲み頃がかなり先だなという印象を受けました。特に2014年はクラシックな造りをしていると言っていましたが、これはいつになったら飲めるのかなというような印象で、力強い男性的なワインで、渋みも強く、タンニンも歯にギシギシきました。
最後に訪問させていただいたのは、Château Pontet Canet(シャトーポンテカネ)さんでした。ここは化学肥料などを使わないビオディナミでぶどうを作っているワイナリーです。
このワイナリーの醸造方法には正直驚かされました。ここはコンクリートのタンクや卵型のタンクを使って醸造をしているのですが、そのタンクにその葡萄が育った土壌の成分などを練り込んで醸造しているとのこと。つまり、葡萄が土壌で育ち、収穫され、また土壌で熟成をされていくというようなことを考えるととても興味深かったです。本当に自然な造りを徹底していることがよく分かりました。
ただ、畑に関しては、問題がかなりあるようで、18年に関しては15%ほどの収量しか得ることができなかったようです。
そうなると自然と価格も高騰して行ってしまうので残念ですね。
そして試飲させていただいたのは、17年のワインです。
これが今回の滞在では断トツのNo.1でした。
僕はブルゴーニュの女性的な繊細で何か妖しさを感じるような複雑な味わいがある華やかなワインが好きです。
どちらかと言えば、ボルドーは反対で、男性的で力強いワインが多くイメージが強かったです。
僕がボルドーワインを飲んだこともブルゴーニュワインに比べれば微々たるもので、長期間熟成したものも飲んだことがないため、正直判断材料としては少ないのかもしれないです。
ただそんな僕が好きなボルドーワインでした。
カシスやフランボーワーズのような香りがし、バランスが絶妙で、嫌味が全くなく、女性的で、果実味に深み、さらに妖艶な複雑味があり、余韻も長いですが、心地良いもので、飲み切ることを勿体無く感じさせるような高級感がありました。
これは個人的には、ブルゴーニュワインが好きな人が好きなボルドーワインではないのかなと思いました。
そしてお土産にもう日本では売られていないこの生産者のセカンドラインの2006年のものを購入しました。
今回このように2日間で、4軒の生産者を訪問してきましたが、何も分からないまま行った2年前とまた見方が変わりました。
まあ今回分かったこといっても多分そんなに大したことはないです。
フランス語でガイドを受けていて、正直今の僕のレベルでは、大まかにしか分かっていません。どうしても頭で考えて訳そうとしまっています。まあ何よりも聞きたいことを聞けないことにもどかしさもあります。
そんな状態で理解できているかといったら絶対にそうではありません。
単純に生産者のことを理解しようと思ったら、通訳の人をつける方が絶対いいです。
ただ僕の場合、今の段階ではそこに重きをおくのは違うのかなと思っています。留学しに来ているので、もっと挑戦していくしかないですね。
今回は複数の人数で訪問でしたが、1人での訪問も徐々にやっていくつもりです。
そして「ブルゴーニュとボルドー」
この2つの地方の生産者訪問の特徴で簡単な違いを言えば
ブルゴーニュはワインの試飲がメインです
ブルゴーニュの生産者は家族経営が多く、畑からそのままの格好で来たような職人から説明を聞きながら、蔵で何種類もワインを試飲させていただくような感じです。
ボルドーはお城を見学したついでにワインを試飲させていただくような感じかなと思います。
ボルドーの大きな生産者は大きな企業が所有し、社員も多く、高級感に溢れ、綺麗な服を着た方(女性が多め?)からワインのことだけでなく、生産者や建物の歴史なども聞き、最後にワインを1、2杯いただく感じでした。
今まで訪問させていただいたのは、Château Latour(シャトー・ラトゥール)を除く5大シャトーはや大きな生産者ばかりだったので、そう感じた部分はあったのかなと思います。
今のところ大きな生産者にしか訪問することができていないので、今度はボルドーの家族経営の生産者にも訪問してみたいなと思います。
↑ブルゴーニュ
↑ボルドー
そして、1月23日現在で、ようやくフランスの交通関連のストライキは落ち着いてきた感じがあります。
このボルドーの前日のパリは自動運行の14線あるうちの2線の地下鉄のみが平常運転で、その日は基本公共交通機関が使えず、歩きに歩き、自分でも驚きましたが33キロも歩いていました笑
早くこの1連のストライキ、デモなどが終わってくれることを願うばかりです。
では今日はここまでです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
感想やご意見や質問など何でもいただけるとありがたいです!
よろしくお願い致します。
花井俊介
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