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きっかけはあれど、あとは波に身を任せただけ

#この仕事を選んだわけ を振り返ると、その時々で最善と思えた道を選んできた気がします。

それは宝石の仕事にも、結果的にキャリアで一番長くなった人事の仕事にも言えます。何かを選ぶとその後の流れは変わってくるわけで、選ばなかった時と比べることはできませんが、気づいたらこうなっていたという感じです。

産業カウンセラー

きっかけは、長時間残業をした人を産業医に繋ぐための面談をしていた時に、人事の同僚がうつになってしまったこと。”もらいうつ”とはこういうことか、と思いました。

”失礼します”と部屋に入ってくる彼らは目に覇気がなく、明らかに元気のない話し方の人や、会社や上司への不満をまくしたてる人が多く、聞いている方も消耗するのは確かです。

私も同僚のように心のバランスを崩してしまうのではないか、きちんと話は聞いてもダメージのない方法はないか、と調べた時に「産業カウンセラー」が目に留まりました。

きっかけとなった会社はワークライフバランスが悪かったため、転職して半年ほど経ったころ、これはイケそうだと確信してから秋入学で大学3年に編入(※)、なんやかんやあってまた転職しつつも無事に卒業して受験資格を得て、学科試験、実技試験とも一度で合格しました。
(※この「学士受験」制度は今はなくなりました)

規模の小さい外資系企業の人事の仕事をしていますと、キャリアの相談を受けてもその人の部署はいずれなくなることを知っていたりするわけで、そのようなしがらみのないところでカウンセリングをしたいと思いました。

キャリアコンサルタント

産業カウンセラーになった当時、次のキャリアとして「シニア産業カウンセラー」と「キャリアコンサルタント」が協会内部にありました。
すぐキャリアコンサルタントを取ってしまえば、国家資格になった時に移行するだけで済んだのですが、当時は精神医学が面白くてそんな講座ばかり受けていました。

いよいよキャリアコンサルタントが国家資格になるという時、丸々4日間の講習を受ければ5年間の受験資格が得られるという講座があり、悩みました。

産業カウンセラーの実技試験の、口頭試問を思い出しました。
── 産業カウンセラーになったら、どうなりたいですか。
── 人事の仕事に就いていて、キャリアの相談をされることが多かったので、次はキャリアコンサルタントを取りたいと思っております。

そう答えたのでした。
4日間の講座を受けている間、むしろ転職歴のあることが経験になっていること、もちろん人事経験も生きることを感じました。

国家試験の1回目は様子見のため見送り、2回目で一発合格しました。
事前の対策講座なども一切受けずによく受かったな~と今でも思いますが、人事の常識で乗り切った感じです。

その後は人事の仕事をしつつ、カフェや貸し会議室などでカウンセリングを行ったり、グループホームで傾聴ボランティアをしたりしました。
”国家資格”の名称は強いなと思う場面もありましたし、やはりキャリア相談が圧倒的に多いので、取得しておいて良かったです。

シニア産業カウンセラー

私は外資系企業のドライな感じが好きなのですが、当時いたのは本当に外資!?と疑いたくなるぐらいウェットで、良くも悪くも昭和の日本のような制度や社員でした。

人事評価もなあなあで、古い人は長年のベースアップで給与とプライドだけが高く、ある時以降に入った人は給与が低いという構造で、業績もきちんと評価されていませんでした。

そこへ例のパンデミック、本社のあるヨーロッパもロックダウンを繰り返して、なかなかビジネスが回復しない中、ようやく人員整理が始まりました。
もちろん、人事は色々な対策に追われて業務倍増でした。

疲弊する中、いずれはシェアードの子会社に移籍となりそうな気配がしてきました。コスト削減だけした結果、レベルが低い会社に移籍なんて嫌!
そもそも何がしたかったのだったか、思い返すきっかけになりました。

日本産業カウンセラー協会から企業などに派遣されるのは、シニア産業カウンセラーです。ずっと迷ってきましたが、重い腰を上げることにしました。
200時間を超える講習は、演習の他にも事前課題や事後のレポートがあり、少なくとも3年はかかりますが、始めないと終わりませんものね。

案の定、仕事をしながら勉強の時間を取るのは大変ではありましたが、これが終わったらカウンセリングの仕事を増やして、軸足を移すんだー!という思いで頑張りました。”頑張る”ってあまり好きではないのですが、この時ばかりは頑張ったと思います。

今は数社の企業に派遣されてカウンセリングを行うかたわら、自分のクライエントにもカウンセリングを行っています。パンデミックの後、傾聴ボランティアも復活して、毎月私を待っていてくれる方々のお話を聴いています。

細く長く続けるには良い仕事です。
”癒す者が癒される”も日々実感していて、心身ともに穏やかです。


シニア産業カウンセラーに取り組むのは、実はこれからです。
ですが、3年後にはこの通りになっていたいです。いや、そうなります。

折しも本日は産業カウンセラーの学科試験の日。
私の友人をはじめ、受験される方々には是非実力を発揮して頂きたいです。

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