【読書】偶キャリ。−「偶然」からキャリアをつくった10人
先日読んだ『キャリア教育のウソ』の中で紹介されていた本です。
キャリア・ブームとその内容に疑問を持っていた著者が、スタンフォード大学のクランボルツ教授らが提唱したPlanned Happenstance理論を知ります。
職業生活も人生も、実は「偶然」でできている
その「偶然」は本人が意識しないで行ったことにより生じている
ご自身の人生を振り返っても確かにそうだと納得して、研究しようと思われたのだそうです。
偶然に出会う機会を増やして自分のキャリアに取り込み、準備をするのが大切だと説くクランボルツが、挙げた資質は5つ。
好奇心(curiosity)
粘り強さ(persistence)
柔軟さ(flexibility)
楽観性(optimism)
リスクテイキング(risk taking)
これが、「偶然」と「行き当たりばったり」との違いになるのでしょう。この資質も踏まえて10人のキャリアが紹介されていて、それが書籍の8割ぐらいを占めます。これが読んでいて面白く、実例と照らし合わせるとすんなり入ってきます。
後半では、10人に共通することから、プランドハプンスタンス的なキャリアのために必要なものを次のように挙げています。
直感を重視する
「他者実現」という価値観
他者に心を開く
楽しむ
とりあえず動く
🍎
先日のベイシック・エンカウンター・グループで「プランドハプンスタンスを体現している」と言われて、そうかなぁ?とこうした本を読むに至ったわけですが、まあ好奇心と楽観性はどう見てもあります。
皆が驚いたのが、会社がなくなることになって(これはその社全員に起こった偶然)希望退職に応募した場合の退職金がちょうど宝石学の学費と同じ位だから退職&入学を決めた、ということ。その数年前から宝石の勉強はしたかったので、種はあったわけです。
「でも、俺なら退職金を丸々スライドはできないな……」
「えー、貯めなくていいのに?それに資格を取って働き出せば、すぐ元なんか取れるし~」
文字にしてみると、楽観性炸裂じゃないですか……。
「英語はどういうきっかけで始めたの?」
「最初の会社の所属部署が海外に工場を作って。最初は日本人が電話してきたのが、そのうち現地の人がかけてくるようになったから、”います、いません”だけじゃなくて、メッセージを受けられたらカッコイイかなと思って」
これも好奇心か……出来たらカッコイイ、で始めるから苦労はしないのですよね。
🍏
ジュエりんごを考えると、まさに当てはまりそうです。好奇心から始めた宝石学の勉強をして、ディプロマ取得後に宝飾業界へ入って辞めたものの、制作やデザインの勉強とオーダージュエリーの受注を細々続けていたのは、一種の粘り強さなのでしょう。
りんご型のペンダントが欲しいと言われて、石探しや業者探しをしていた時は、どうにか作って着用して欲しいと思っていましたので、他者実現のためでした。
とりあえず問屋街の馴染みの店から飛び込んだ店まで心を開いて聞きまくり、翌週のミネラルショーでも同じことをしてなんとか目途はついたものの、直感的に何か引っかかるものがあって、セカンドオピニオン的に宝飾師氏に聞いてみたのでした。
ここからは両者の偶然×直感×楽しいだったわけですが、それもとりあえず動いてみた結果。それもこれも、まゆきち☆さんが粘り強く想い続けて、とりあえず動いて連絡をくださり、こういうのがいい、予算は…と、心を開いて教えて頂いた結果とも言えます。
こうやって自分の事例に当てはめて考えると、なるほどプランドハプンスタンスを体現したように見えるのか、と納得できました(遅い?)。今度何かの研修でお会いしたら、「言われて考えたらそうでした!ありがとう!」と伝えなくては。
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