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クリエイティブであることにこだわってみる

クリエイティブとは?

「クリエイティブな人」と聞いて、どんな人をイメージしますか?

私にとって、前に紹介したアルベルト・ジャコメッティは間違いなくその一人ですし、私とアートとの距離を近づけた会田誠もクリエイティブな人だと思います。そして、常識から逸脱したアートを生み出したこれらのアーティストもきっと含まれるでしょう。


私の中でのクリエイティブの定義は、「人とは違う考え方/捉え方を発信すること」だと思っています。
クリエイティブな人って、「これ大丈夫・・・?」「なんか凄そう・・・!」と感じるようなものを平気で表に出すことができる気がします。

創作(Create)に必要な3段階

「クリエイティヴ・マインドの心理学」によると、創作過程(Creative Process)には次の3つの段階があるといいます。

1.知覚(見ること)
2.発見(解釈すること)
3.制作(創るということ)

私たちは何かしらの "レンズ" を通して、対象を見るでしょう。そう、「知覚」は、いつだって主観的なのです。加えて、感情はいつでも知覚を左右します。怒っているときは人からの善意が視野に入らない等、感情によって見えるものは変わってくるはずです。

そして、「発見」。それは、知覚と私たちの内面世界とが相互に作用している段階です。経験、知識、感情、信条(思い込み)といったフィルターに、知覚したものをかけることで、解釈が生み出されます。興味深いことに、発見の状態に没頭しているとき、以下の2つが作用しているそうです。

●  混沌にしか見えないものを理解しようとすること
●  可能性を想像すること(夢を見ること)

この一見相いれない行為を通じて、アイデアは生まれていくのです。

知覚と発見の段階が十分に発展し、はじめて何か形あるものを表現しはじめます。それが、「制作」です。制作中は、俯瞰して見てみたり、細かなディテールに集中したりする等、様々な視点を必要とします。特筆すべきなのは、制作にはそれを可能とするスキル(技術)が不可欠だということです。

この書籍における科学的な分析を通じて感じるのは、クリエイティブたるには「2.発見(解釈すること)」がキーなのではないかということです。


自分の内面から生まれるクリエイティビティ

発見行為に影響するものは、「知覚する対象」と「自分自身の経験、知識、感情、信条(思い込み)」です。特に、後者の存在はかなり大きいと考えられます。

クライアントEさんは、人と話すことに疲労感を感じることが悩みでした。「そもそも何を話したらよいか分からない」「相手の些細な反応に左右され傷つく」「発言のタイミングを考えすぎてしまう」・・・などの理由からです。結果として、「コミュニケーションが得意でない」という認識に至っていました。だからこそ、それを克服するために様々な勉強をしたそうです。

ですが、話を進めていくと、コミュニケーションが得意でないというよりも、「相手を尊重して会話すべき」という信条がこだわりとなっていることがわかりました。その信条(フィルター)を通して「会話」を捉えていたため、ほかの人よりも会話の姿勢・内容に敏感だったようです。

そして、セッションを経るごとにこんなことも分かりました。それは、人の行動や心理に対するEさんの捉え方が、非常に的を射ていて示唆に富んだものだということです。「人とは違う考え方/捉え方を発信すること」がクリエイティブだと定義した通り、Eさんはまさにクリエイティブな考え方を持っている人だったのです。

コミュニケーションに対する悩みを感じた経験、悩みを克服するために得た知識、そして、人との関わりや会話に対する信条・・・それが、結果としてEさん独自の発見・解釈に発展したのでした。

クリエイティブであるためには、自分の内面と向き合うことが何より必要なのではないかと思います。それが一見弱みであれ、向き合い続ければさまざまな可能性に出合えるかもしれません。むしろ、ネガティブな側面だからこそ、人との解釈の違いが生まれやすいのかもしれません。


ここまで読んでくださってありがとうございます。
今日も素晴らしい1日を!
















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