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もうすぐ通院日

病気になったタイミングで始めたSNSは今でも心の支えとなっている。

頑張っているのは、辛い思いをしているのは、不安なのは自分だけじゃないと思えることは人を強くする。

個人的な見解だが、SNSをよく更新するのは現在治療中の人が多い。
診断されたばかりで不安な人、手術後の人、抗がん剤治療中の人。

初期治療が終わって、日常を取り戻した人の投稿はそう多くないように思う。
私にとってもSNSは、「抗がん剤やりたくない」「しんどい」「副作用はやく終わって」とどこにも吐き出すことのできない弱音や不安を吐き出すところだった。
手術前後で励まし合った仲間も、追加治療がなかった人やCCRT(抗がん剤+放射線治療でだいたい1ヶ月半ほどで治療が終了する)をした人はどんどんいなくなってしまった。
アカウントは残してあり、たまに見てはいるのかもしれないが、投稿したりコメントをくれたり、といったことはほとんどない。


そんなSNS非アクティブになった仲間も、戻ってくる時期がある。

通院日の前後だ。

「来週病院だ、怖いな」「結果待ち中」「1年検診クリア!」

私も通院日の2週間前から少しずつ憂鬱になってきて、前日はかなり胃が痛くなる。
通院日が怖くてたまらないのだ。

がんの告知の日、疑いと言われた日。
その日から私たちの生活は一変した。

たった数十分。診察室に入るまでと入った後で、世界が変わる。
自分の思い描いている未来が崩れる怖さを私たちはよく知っているから、怖いのだ。
病院で「再発の可能性がある」と言われたら、また追加検査をしてはっきりとするまでモヤモヤする日を過ごし、再発が確定すれば追加治療。
抗がん剤ならせっかく伸びてきた髪の毛もまたなくなってしまう。

私ももうすぐ通院日。

ラストケモから2ヶ月の通院日。
まずは2ヶ月ごとを3年間。18回。もちろんその後も通院は続く。
毎回不安になって憂鬱になってを繰り返すのだろう。
とてつもなく長い道のりである。
2ヶ月おきに恐怖の診察日が訪れるのか、心臓持つかな。

まあ結局のところ、「今回も大丈夫だった」を積み重ねていくしかないし、積み重ねていけることを切に願う。

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