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形而上学の硬くて甘い果実に噛みつきはじめました。

こんにちは。

今年は、『ヘルマン・ヘッセを読み込む』と意気込んでスタートしたわけであります。数冊を読み、益々ヘルマン・ヘッセの孤高の文学に惹かれています。

そして、ヘルマン・ヘッセの著書の中には、形而上学の言葉が散見します。『荒野のおおかみ』から引用。

ここで自殺者について述べたことはすべて、もちろん表面にだけ関することである。それは心理学であり、つまり物理学の一片である。形而上学的に見てば、事態は別で、ずっとはっきりしてくる。

このおじけづいた恥ずべき死の恐怖も自分の古い市民的な虚偽の存在の一片だということに気付きはじめた。この従来のハラー氏、天分ある著者、モーツァルトとゲーテとの精通者、芸術の形而上学や、天才と悲劇や、人間に関する一読に値する考察の著者、本の充満している隠れ家に住んでいる憂鬱な隠者が、つぎつぎと自己批判にさらされ、いかなる点でも批判に耐ええなかった。

『荒野のおおかみ』はヘルマン・ヘッセの自己告白の作品として、有名です。となりますと、形而上学はヘルマン・ヘッセが影響を受けた考え方の一つとも言えます。

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形而上学 『けいじじょうがく』・・・。

あまり耳にしない言葉です。そんな僕自身も、意味を分かっているような、ないような・・・。ならばと、形而上学の著書を読みはじめました。

アリストテレス 形而上学 
哲学のもっとも根本的な問題の探求をめぐるアリストテレスの一群の論文を集録した書。千数百年にわたって西洋の世界観に決定的な影響をあたえたばかりでなく、西洋哲学の多くの基礎概念を生み出した著作で、ここに示される問題分析の態度や発展流動する弁証方法思考方法は永久に研究者の模範となるものである。

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上巻と下巻がありまして、上巻の3分の2ほど読み切ったところですが、晴れ渡るどころか、混沌としはじめました。難解です・・・。
まあ、やすやすと理解出来ましたら、哲学の根本にはなりえないのでしょう。
何回も読み直し、ヘルマン・ヘッセ文学を読み解く鍵にしたいと思います。


花子出版   倉岡


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