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ワクワクを闇から救う【明日は初めてのボランティア】

中学生、最初で最後のボランティア

記憶の限りにおいて最初で最後のボランティアは中学生の時。
「小学生のためのお化け屋敷でのお化け役」でした。

部活を1年で退部して帰宅部だった私は、内申のために参加した方がいいと先生に言われたのがボランティアのきっかけです。選択肢の中で一番面白そうなものを選びました。

人の役に立てるか、自分が支持したい内容か、そんなことはどうでも良かったのです。

「内申の為にやらなきゃいけない。面倒だから短時間で終わるのがいいな。あと、どうせなら自分も楽しめるのがいいな。」

ボランティアの応募の時から面倒がり、人を支援する気など全くなく、半ばイヤイヤやっていました。

終わった後の感想は、「○○ちゃんとお化けやれて楽しかったなぁ」だけでした。

晴れて内申に”ボランティア経験有”(1回だけなのに)と書いてもらうことができ、第一志望の高校にも合格。

内申の重要性は消え、勉強に明け暮れた私に「ボランティアをやりたい」という気持ちはどんな動機のものですら起こりませんでした。

大学生、さようならボランティア

その後、ボランティアに全く無関心だったわけではありません。

大学入学時、校内にはたくさんの部活やサークル、学生団体が新入生に声をかけたり、ブースを開いていいました。

その中で”教育”に関するボランティア団体のブースに私は引き寄せられていました。

当時の私は純粋にその活動に賛同し、パンフレットを貰い、担当者のLINEを追加するまではできました。しかし、

「でも、自分にはできないんじゃないか。」

すぐにそんな不安に飲み込まれてしまったのです。

このパンフレットには、「信念や願いのためなら自己犠牲なんて厭わない!」と心を燃やす人ばかりに見えました。一方で私は、「暇な時にサークルで遊ぶくらいならボランティアした方がいいな。就活にも役立ちそうだし」程度に考えていたと思います。

「暇な時間にやりたい」私と、「時間を犠牲にしてもやりたい」彼ら。

面倒くさいと思いながら活動する自分が想像できてしまい、応募せずに終わりました。

以降暫くは、「自分はそんな立派な人間ではないからボランティアに無縁であるし、自分なんかが役に立てるわけがない。」と、ボランティアに参加する人を尊敬するものの、自分には無理だと思っていました。

やりたいことがないのは経験がないから<夢をかなえるゾウ>

そんな私が再びボランティアに参加してみたいと思ったきっかけが、水野敬也さんの『夢をかなえるゾウ1 』という本でした。

こちらの記事でも影響を受けたとして紹介しました。

この本によると、

やりたいことや、夢や目標がないという人は”頭”で悶々と考えてしまいがちです。

しかし、頭で考えたって何も出てこないのです。

経験がないから、どんな選択肢が存在し、どんな選択肢に自分が惹かれて、どんな選択肢が自分に適しているのか分からない。本を読むだけでは変われないし、本で読んだことを経験しなければ変われないのです。

普段から「やりたいことなんてない」とぼやいている私ですが、確かに経験の数は圧倒的に少ないのです。

小さい頃は好奇心の向くままに何でも試していました。

「テニスってかっこよさそう!やらせて!」と親に頼んだのに、いざ始めてみると楽しみは練習後におやつを買ってもらえることだけに。「ちょっとしんどいわ」と1年足らずくらいでやめてしまったり、

「絵描くの楽しいなあ。幼稚園だけじゃなくて、もっと描きたいなあ」と思って絵画教室に行ったら楽しくて7年も続いたり

やる前から判断する自分はどこにもいませんでした。そこにあったのは好奇心という単純な動機だけでした。

きっと今なら、「テニスって大変なだけでつまらんらしい」と誰かが言えば、「じゃあやめとくわ」と、やってもないのに判断し

「絵はたまに描くくらいがいいんだよ、毎週描くのは面倒だよ」と言われれば、「じゃあやめとくわ」となるでしょう。

もう一度、純粋な好奇心で選択肢したい。経験をもっと増やしたい。

そう思った時に、真っ先に浮かんだのは勝手に縁を切った「ボランティア」でした。

ボランティアは国を越えなくてもいい-おかえりボランティア-

「ボランティア」を経験してみたい、と思った私は早速探してみることにしました。

一番気をつけたのは、「焦らずに、やってみたいと思うボランティアを見つけること」でした。

2日おきくらいに学校経由のボランティア紹介サイトが更新されていないかをチェックし、自分のアンテナが反応するのを待ち続けていました。

そして、ついに「海外の日本語学習者の学習支援」という1ヶ月の短期ボランティアを見つけました。

見つけた瞬間、何も考えず応募をしていました。

「やってみたい!!」

それしか頭にありませんでした。

きっと、そのボランティアをやってみたいと思ったのは、内容ももちろんですが、自分の等身大のボランティアだったからでしょう。

それまで、私の思うボランティアとは「恵まれない国の支援」など国境を越える大規模なものでした。

しかし、よくよく考えてみれば、ボランティア経験がない私がいきなり国境を越えようとしたら「無理かも」と思うのは当然でした。

なので、一人を担当して支援するスタイルであるこのボランティアであれば、自分のスタートラインとして相応しいと思えたのです。

運よく選考も突破することができ、私はある男子学生を支援することになりました。

逃げ出したい今日

説明会と初の顔合わせ会がついに明日へと迫った今日、

私は逃げ出したい気持ちでいっぱいになってしまいました。

「私は場違いなのではないか」
「顔合わせでうまく会話ができないのではないか」
「こんな私が担当で、あの人が可哀想だ」

「自分は無理してるんじゃないかな、そこまでする必要ないよ」

「ああもう面倒だな」

あのワクワクがまた見えなくなってしまいました。

新しい挑戦、スタートは緊張するものだと分かっている。でも…という感じです。

そこで、見えなくなったワクワクを再び取り出そうと思いました。

だからこのnoteを書いているのです。なぜ今この状況なのかを整理するために。

ここまで書いて、ようやく気持ちが落ち着いてきました。

「なるようになるよ。」

「失敗したっていいじゃない。私も初心者だけど、相手だって日本語初心者だよ。」

「心配してもしなくても、明日の顔合わせはくるよ。」

「じゃあ心配するのやめようよ。なるようになるんだから。」

「ダメでも、話のネタになるよ。」

いっぱい自分を励まして、明日を迎えたいと思います。

こんな自分語りを読んでくれた方ありがとうございました。


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