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子の連れ去り防止と共同親権のミスマッチ

タイムラインに、共同親権のツイートが流れてきた。

「オーストラリア政府から日本は子を誘拐、拉致していると言われており、共同親権を導入すべきと指摘された。」と。

なんだこれは?と思ったのだが、少し調べてみると、どうやら子を連れて家を出るという行動自体が、世界の常識とはかけ離れている模様。昔からよくある「実家に帰らせていただきます!」。世界では、これが通らない。

では、共同親権とは何かと調べてみて驚いた。
他国での共同親権は子の監護、面会交流について取り決めを行うことだった。

そして今、日本は外国に言われるがまま共同親権について審議中。

なんで??という想いで一杯になった。
なぜなら、もう10年前になるが、私は家庭裁判所で子の監護、面会交流について取り決めを行ったことがあるからだ。

つまり、「日本も同じことやってるよ?」だ。

それなのに、日本政府は「共同親権」という言葉に拘り、「実質上、共同親権なのだ」と外国に言わなかった。強烈な違和感を持った。

その上、連れ去りを防止する政策ではなく、共同監護に関する内容を審議中なのだ。現在審議中の共同親権は、両者が合意した元で共同親権にするか、単独親権にするかを決めるというもの。当然、連れ去り後の家裁でのやり取りのことだ。そして、共同親権を選んだ場合に取り決めるのは子の監護であり、面会交流だ。物別れに終われば、子に会えない人は会えない。これまでと何ら変わりはないことになる。

共同親権という既成概念を作ることで、外国に誠意を見せようとしたのであれば、完全に間違っていると思う。根強く残る、「実家に帰らせていただきます」という昔からの感覚そのものを、壊していかなければならないのだから。





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