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うっかり、先生辞めちゃった!〜猪狩むかし話①中学校教諭時代-辞めるまで編

今絶賛「ちょっとくらい、私頑張ったなって思ってもいいよね」期なので、少し昔話をします。


元々私は、公立の中学校で国語の先生として働いていた。


「いつか辞めよう」「でもやめられない」「生徒が可愛い」「卒業式が終わったら」「ああやっぱり先生っていいなぁ」「つらい」を繰り返しながら、教員をしている、まぁ、よくいるやつ。

最近「風呂キャンセル」が話題になっていたが、当時の私は風呂キャンセルのギリギリをギリギリでなんとか風呂に入ってた民。頭が洗えなくて、大人用のリンスインシャンプーみたいなの使ってたら髪の毛ギシギシになって美容師に止められたりもしていたね。。

子どもをもつ前からそんな調子だった私は、コロナ禍0歳2歳フルタイム復帰+パワハラ+なぜか指導教諭になるというよくわからないところにポーンと放り込まれ、あれよあれよとメンタルを病んだ。

毎日、帰宅しては泣いていた。
学校のトイレに隠れて泣き、過呼吸を起こした。
電車で気持ち悪くなり、立ち上がれなくなった。

「あ、辞めるならいまだわ」
「今を逃したら、わたしはまた、辞められない」
「し、もう続けられる未来が見えない」

でも、辞めてどうするんだろう。


ここまでひどくなる前から、「辞めようかな」ということは当然ながら考えてはいた。

でも、私は、転職活動はおろか、就職活動の仕方も知らなかった。公立の先生になるのに「就活」はいらない。働きたい自治体の勉強して、試験受けて、面接をパスすればいいからだ。

一般企業に勤める夫に、まずは転職サイトに登録するように言われて登録こそしたものの、そのままだった。そのまま、というか、なんというか……。

まず登録するところで、希望の職種は?とか、業界がどうとか、そういうのにチェックするところでつまずいた。そんなこと、考えたことがない。

先生しかしたことがないのに、いろいろな業界を一覧で並べられても、先生しかしたことがないのですが???となって、どうしたらいいかわからなかった。

先生の転職先のおすすめを検索しても「営業」「インストラクター」「塾講師」

そうじゃないんだよなぁ。


と、思いつつも、じゃあどうしたいの?お前何ができんの?と問われても、「授業……?

ほうらみろ、と言われてる気分。
それしかできないだろ、と。

今思うと別に「それしか」ってこともないんだけど、教員してるあいだの教員って多くの人が「それしかできない」って思ってると思う。違ったらすみません

国語も古典も、学校から一歩出たら「そんなの実用性ない」と言われて終わりなのよ。

加えて、私には0歳2歳の息子たちがいた。


子どもが2人います。
たくさん休むかも。
時短取りたいです。
先生しかしたことありません。
未経験だけど雇ってください。
スキル…なんだろ……へへ……。

こんなやつ誰が採用するだろうか。

散々勤務校で「時短なんか取れないよ」と言われてフルタイムで働いてきて、嫌味を言われて、挨拶しても無視されて…というさんざんな目にあっていたこと

頭を下げて、迷惑をかけて、皺寄せを他の人に押し付けて、育児のために休んでいる自分が本当にしんどかったこと(嫌味言われる+過去のさまざまな体験もあり、「迷惑かけてる🫠」と思ってしまってた)

この2つもあいまって、とりあえず「出版」と「教育」で登録だけして、時々求人メールをちらっと見てワクワクして、詳細にとんで、「ああでも、無理だ」と思ってページを閉じる、ということだけは、した。

つまり、なにもしなかった。

そして、そうこうしているうちに、心を病んで「このままでは働けなくなるかもしれない」「教壇に立てなくなるかもしれない」というところまで、追い込まれることになった。

ただし、だ。

正規教員を辞めたところで、就職先のアテなどほぼほぼない私だったが、たった1枚キラッキラのカードがあった。

「非常勤講師」である。

教えることしかできぬ、学校で教えたい、と思ってたのもあり、じゃあもう「教える」ことに特化した職。

幸い私は保育士から高校までの免許を持っていて、中高で教えた経験も、塾講師として5年教えた経験もある。そして、昨今の教員不足。フルタイムは難しいけど、パートタイムである非常勤講師であれば、家事や育児とも両立しやすく、私の心と体にも優しく働ける…と考えた。

逆にいうと、今の自分には他の「パートタイム」は無理だと思ってもいた。なにしろ大学生時代のバイトもほぼ全部塾講師で、他の業界を見たことがない。あーあ、もっといろいろやっとくんだったなーなんて思っても後の祭りである。あーあ。(※といいつつもそんなにあーあと思ってないタイプのあーあ)

そんなわけで、正規教諭を辞めた私は、高校の非常勤講師になった。

その時期からスタートしたのが、webライターの仕事である。

つづく。


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