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かがみの孤城を語りたい

今回も好きな本についてアウトプットを兼ねて語ろうと思う。

かがみの孤城
2017年5月に発売された、著者辻村深月の小説。
2018年の本屋大賞を始め、数々の賞を受賞している。

あらすじ

ある事件をきっかけに学校での居場所を失った女子中学生、こころ。ある時彼女の部屋の鏡が光り、彼女は鏡の中の世界へ入ることになる。
そこでは彼女と同じ、学校に通えない中学生の男女と、鏡の中の世界で生きる「オオカミ様」が待っていた。

鏡の中の世界にはどんな願いでも叶えられる部屋があり、その鍵を見つけた1人だけが願いを叶えられる。願いを叶えるべく、こころ達は鏡の世界での時間を過ごしていく。


長い物語を読み進めると、こころと一緒に過ごす中学生達それぞれが学校に行けなくなった理由が紐解かれていく。1人1人の苦しみの中で、彼らは如何に「共闘」していくのか。
派手なアクションシーンがあるわけでもないのに、それぞれの立場を思うとハラハラしてしまう。

私は不登校児ではなかった。
それでも学校が好きだったかと言われると、直ぐには頷けない。

以前何かの記事で書いた気がするが、私は高校生活の2/3を1人で過ごしている。
体育の時間とかもう、しんどいが極まっていた。2人組作って、なんて死刑宣告と変わらない。

学校に行きたくても行けない子。

行きたくなくて行かない子。

行きたくないけど行く子。

学校に居場所がある子。

それぞれは分かり合えないのだろうか。
完全には理解できなくても、違う立場の人の気持ちを認めることはできないだろうか。

私は、学校に行かないという選択をした彼らの行動を否定したくない。
学校に行きたくなかった私でも、本当は学校に行きたいという彼らの気持ちを讃えたい。

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