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保育園にティッシュを寄付 これって普通?元保育士が解説!

 こんにちは!妊活・子育てサポートアプリCOTETEで保育士監修ページを担当している、さとうなつこです。
 保育園・幼稚園にお子様を通わせたことがある方で「ティッシュを寄付してください!」と言われたことがあるという人はいませんか?これからお子様が通う園でも、そのようなお願いがあるかもしれません。実はこれにちょっぴりモヤモヤする保護者の方は多いんです。
今回は、元保育士で自園でティッシュの寄付をお願いしていた側の私が、使い道や保護者の方からの反応、どんなものを持って行けばいいのかなど、解説していきたいと思います!

<このnoteは『COTETE Labo』掲載記事です>

ティッシュ等を寄付してもらう園は多い

 現在まで数園の保育園・幼稚園で勤務し、我が子も幼稚園に通っていましたが、ティッシュ等様々なものに対して寄付のお願いをしている園は多いです。
これは市町村で決まっているわけではなく、園の方針によるもので、認可・認可外に関わらずでした。
理由としては、どの園も経営にあまり余裕がなく、保護者の方の善意に助けられている部分が大きいといえます。

寄付のお願いはティッシュだけではない

 寄付のお願いをするのはティッシュに限らず、雑巾・タオル・トイレットペーパー・口拭き用のウェットティッシュ・ポリ袋・忘れてしまった子用の予備のマスクなど様々です。
新年度に口頭で言われたり、手紙に記載されたり、掲示板などに張り紙で掲示されることもあります。
何枚・何個と指定があることもありますが、とても使うものなので、それ以上にいただけるととても助かります…!

ティッシュの寄付にモヤモヤしてしまう保護者の方もいる

 しかし、ティッシュの寄付にモヤモヤしてしまう保護者の方もいらっしゃいます。「いつもお世話になっている園なんだからティッシュ箱の1、2つくらい…!」と思う気持ちもありつつ、「最近ティッシュも高いし、保育料払ってるんだからそこからなんとかしてもらえないかな」と思うことも。
実際に、園にも寄付に関してクレームが入ったことがありました。
では、どうしてモヤモヤしてした気持ちになってしまうのでしょうか。

“寄付”と言っても強制に近いから

 言葉上は『寄付』と言っていますが、先生に直接渡す=誰が持ってきていて、誰が持ってきていないかわかってしまう ことや、園によっては持ってきたかどうか名簿にチェックをつけられることも。
これでは『寄付』と言っていても、ほぼ強制ですよね。
しかし寄付用のボックスを用意しておいても、あまり集まらず…。
かといって強制的な言い方もできず、集める側は悩ましいところなのです。

「そんなに使っていない」と感じるのに再度寄付を頼まれるから

 我が子は風邪をほぼひかず鼻水も出ないため、ティッシュをほとんど使わないはず。一方で風邪や鼻炎等でいつも鼻水が出ている子がいる…。
うちはそんなに使っていないと感じるのに、頻繁な寄付のお願いをされると、どうしても不公平な気がしてしまう。

このようなご意見をもらったことがあります。
まさにその通りだと思いますし、私も園に言わないまでも心のどこかでそう感じてしまうかもしれません。
3歳児以降の年齢だったら自分用のティッシュ箱から自分で出すことができるようになるでしょう。
しかし、0歳児はもちろん、2歳児クラスでも個人でティッシュ箱を管理することは難しいといえます。
先生も、鼻水が出た子に対して咄嗟にその子のティッシュ箱を探して対応することは難しいです。
 そのため、集めたものはすべてクラスのものとして管理し、使用することが多く、上記のような不満が生まれやすくなってしまうのです。

クラス以外でも使われていると感じるから

我が子のクラスは毎日朝と夕方、人数が少ないときの合同保育の教室になっている。
そのときにも、クラスのティッシュを使っているので減りが早く感じる。
実際他のクラスよりも寄付の頻度が高いと思う。なんとかならないか。


 『花粉症の〇〇先生が毎日部屋で使っているティッシュは、保護者が持参したものか?』という声があったことも…。
 このように、クラスの子以外にも使われていると感じる場合、モヤモヤの原因になることがあります。先生は自分のティッシュを持ってきていたのですが(笑)
合同保育の教室になっていたクラスのティッシュの件に関しては、他のクラスから譲ってもらうなど個数の調節をするようになりました。

寄付品の使い方

 では、寄付していただいたものは、具体的にどのように使っているのでしょうか。一例をあげてみたいと思います。

ティッシュ

 主に子どもたちの鼻水を拭くことが多かったです。
給食をこぼしてしまったり、絵の具の水をこぼしてしまったなどという場合いはティッシュではなく雑巾を使っていました。

 幼稚園など子どもの年齢が大きい場合には、1箱自分のロッカーに入れておき、個人で使っていることもあります。

一点注意したいのが、上記に書いた『自分のロッカーで個人で使う』という園ではないとき、しっとり系の高級なティッシュを持たせてくださる保護者の方もいるのですが、『必ずしも我が子が使うわけではない』ですし、鼻水以外にも使うことも多々あります。
なので、高級ティッシュじゃなくても大丈夫です!

ポリ袋

 オムツをしている子がいる園では、ウンチのときにはポリ袋に入れて捨てていました。
その他、汚れてしまった服をお返しするのに使ったり、給食などが詰まった排水溝のごみを捨てるときにも使用しました。
ドングリやまつぼっくり、葉っぱなどお土産を持って帰るときの袋にすることもありました。

雑巾

 主に掃除に使用しますが、まずテーブル拭きにし、その後に床用におろされることが多かったです。
他にも絵の具用のタオルになったり、避難訓練のあとに靴の裏を拭く雑巾になったりと、とにかく雑巾はたくさん使っていました。

有難く大切に使っている

 寄付だから、無料だからと無駄遣いをしているということは決してありません。しっかりと大切に使っていますのでご安心ください。
私たち保育士は、寄付をしていただくことが当たり前だと思っていません。
消費具合によっては再度ご持参をお願いすることもあるかもしれませんが、申し訳なく感じています。

それでも気になることがあるのであれば、遠慮なく園に問い合わせてみてください。
ご意見は真摯に受け止め、改善できるところは改善できるように努めると思います!

最後に…

 いかがでしたでしょうか?
園で過ごしていくにあたり、必需品となるティッシュ…
たかがティッシュですが、値上がりも気になる今日この頃。
寄付をしていただく園、園で購入する園があるので、平等ではないなと気になるのは仕方がないと思っています。
私たちとしては、「いつもお世話になってるし、寄付ぐらいするよ!」と言ってもらえるように、頑張っていきたいと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました!


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