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海を愛する思考。



 先日、愛知県知多市のある海岸で行われた、清掃活動に参加してきました。ある一般企業様のイベントで、以前から地元の海岸の清掃活動をしているそうです。主催者の方々とははじめましてでしたが、共通の知り合いからのお誘いで、ご縁をいただきました。関係者のみなさまありがとうございました。


 あなたは、『環境問題』と聴くと、どんな反応を示すでしょうか。ネガティブなイメージがありますか?途端に距離を取りたくなるかもしれません。なんとなく漠然としていますので、そういうことに対しては『自分には関係ない世界の話』と思ってしまうのが人の性です。


 しかし、この地球に住んでいる以上、地球環境に無関係の人間など、ひとりもいません。


 イベントで、昨今のごみによる海岸の汚染について教わりましたので、シェアします。読めばわかっていただけると思いますが、何も難しいことを書いてはいません。


 あなたが読んでくれることを祈って。






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 さて。あなたは、海岸の清掃活動をしたことはありますか?どんなごみがあると思いますか?


 ペットボトル、空き缶、空き瓶、ビニール袋、花火の残骸…などなど、などなど。ほぼそのままの形で何か判別できるものから、もう朽ちてしまって判別できないものまで、本当に本当に、さまざまなごみがありました。


 中でも問題視されているのは、”マイクロプラスチック” と呼ばれる、細かく砕けてしまった、プラスチックの欠片です。


 目を凝らして探すと、本当にたくさん出てきました。最初はなかなか見つけられませんでした。なぜかって、マイクロというだけあって、小さいものだと爪の先ほどの大きさだからです。教えていただいたのですが、手で砂を掬い取って、海水にさらすと、マイクロプラスチックが浮いてきます。砂にたくさん埋まっています。ペットボトルなどの、大きなプラスチックごみも、やがては細かく砕けてしまって、マイクロプラスチックになってしまう。(ちなみに、歯磨きや洗顔フォームなどに入っているビーズも、実はこのマイクロプラスチックに該当するんだとか。)


 今、海は、『プラスチックスープ』と呼ばれていて、太平洋に浮くプラスチックごみの面積は、なんと日本の面積の4つ分に相当するそうです。このままいくと2050年には、魚の数 < プラスチックごみ になってしまうという試算もあるのだそう。


 わざわざ海にごみを捨てに行く人はいないと思います(そう信じています)。しかし、ビニール袋やペットボトル、ストローなど、軽いものの多くは、飛ばされてしまうとやがて水辺にたどり着きます。水は姿形を変えてこの世界を巡っていますので、回り回って、海にたどり着いてしまう。


 主催の方もおっしゃっておられましたが、プラスチックなどのように、わたしたちの生活を便利にしてくれているものを、悪者にするわけではありません。日本のごみの分別は、世界のトップクラスだそうで、そのほとんどがきちんと分別が行われてはいるのですが、プラスチックに関していえば、その9割はリサイクルにまわらないのだそうです。


 白状しますが、わたしは、これらの事実を、すべては知りませんでした。とても恥ずかしく思いました。


 昔、人に聞いた話ですが、ある国での旅行中、まったく洗剤を使わない家にお邪魔した際、『なぜ洗剤を使わないのか?』と問うと、『わたしたちは、キッチンの下に魚がいると思っています』と返ってきたそうです。


 家の排水溝から汚水が逆流して流れてきたら、どうしますか?ごみが排水溝から噴出してきたら?想像しただけでぞっとしませんか?困るなんてものじゃないでしょう。自分が住んでいる川に、海に…汚れた水が流れ込んでくる。そんな環境で育った魚を食べているかもしれないわたしたちの体も、実はすでに困ったことになっているかもしれません。海に住む生き物たち、水の近くに住む生き物たちが困っている、なんてことは、このように自分に置き換えたらわかることだと思います。


 自分が出したものが、回り回って、還ってくる。
いつもわたしの作品を読んでくださる方はわかるかもしれませんが、わたしはこのことを、そこかしこで織り込んでは詩などに書いていて、環境だって同じことだと、つくづく思った次第です。


 『キッチンの下に魚がいると思っている』という話を聞いてから、わたしは家で使う洗剤は、自然に還るものに変えました。ドラッグストアやスーパーで買える一般的な洗剤よりも、金額は高いです。最初はもったいないなーと思っていましたが、何年もそうしているとそれが当たり前になりました。全然もったいなくないです。だって、わたしは何歳まで生きるかわからないけれど、それでも毎日水を使うからです。料理も洗濯もお風呂でも、その恩恵を受けるからです。


 わたしは、いえ、わたしたちは、一生、水を使わせてもらいながら生きるからです。



 しかし、このイベントに参加して、正直、甘かったなと思いました。


 嗚呼、書き忘れていましたが、こういう話をすると、『水辺にたどり着いて回り回って海へ…って、こじつけでしょ』とか、『ペットボトルの代わりに紙パックにしたらその分、紙ごみが増えるんじゃないの』とか、『ごみを集めているそのごみ袋がもうプラスチック製じゃん』とか、屁理屈こねくり回す人がいますが、そういう人は読まなくていいし、言葉を選ばずに書くならまじでうっせぇわです。そもそも、口先ばっかりで自分事と捉えず行動しないのはただの阿保やと思います。ごめんなさいね。口は悪いですが、行動しないで屁理屈ばっかりこねくり回す人のために、この記事を書いていないのです。(主催者の方はこんなこと言ってませんよ、口が悪いのはわたしだけです。)


 イベントで代表の方もおっしゃっていたのですが、『言い出したらきりがない』と。わたしもそう思います。それでも、やはり今できることを、一人ひとりがやっていかないと、魚の数 < プラスチックごみ という現実がやって来てしまう。ごみに囲まれて生きる魚の姿なんて、考えたくもありません。


 プラスチックを減らそうという運動は世界各国で取り組まれていますが、ゼロにするのはなかなか難しいでしょう。だからゼロにするのではなく、減らしていくことを考える。必要なものが、プラスチックの容器に入って売っている場合は仕方ないかもしれない。でも、そうでない商品があるなら、そちらを選ぶことはできる。そのほとんどがリサイクルに回らないものよりも、リサイクルできる素材を選ぶ。そういうことはできると思います。


 もし、あなたが海の傍に住んでいるなら、海をじっくり、眺めてみてください。本当に本当にごみ一つないキレイな海でしょうか?もしそうなら、奇跡です。ラッキーです。いや、今ラッキーなだけ、と言えるかもしれません。2050年には、今見ている海は、ないかもしれません。海が近くにない方は、なかなか身近に考えにくいかもしれませんが、ぜひ一番近くの海まで出かけてみてください。生活圏から遠くたって、あなたはその海と確実に繋がっています。その恩恵を受けていることに、想いを馳せてください。


 って、とてつもなく真剣に考えてしまったので、人によってはこの hana 節が重く感じられるかもしれませんが(いつも通りだけどさ)、しかしながら、イベント自体はとても和氣あいあいとしていて、とても清々しくてリフレッシュできました。


 わたしは波打ち際を、ごみを、特にマイクロプラスチックを探しながら、ワンピースの裾を波から守りながら(守れてなかったけど)歩き、氣持ち良く足を海水にさらしておりました(非常に個人的ですが、久しぶりにビーチサンダルで海に入れたことが嬉しかったです。海の水って氣持ち良いよね)。みんなで ”知多” にちなんだ、”チーター柄” のユニフォームを着て、ポニーとふれあえたりして、参加されていた方々も楽しんでいました(ポニーちゃん、間近で初めて見たけど、可愛かったのよ)。


 お子さんも本当にたくさんいらっしゃいました。暑い中、ほんとうにたくさんのごみを拾っていました。たくさん拾ったと見せてくれたり、ポニーを追いかけたりと、終始和やかでした。イベントの最後には、紙芝居で、ここに書いた昨今の海の汚染問題についての情報を、教えてくださいました。とてもわかりやすく、愛に溢れた活動でした。


 主催者さまの、『楽しく海をキレイにしよう!』という、ご配慮とお氣持ちの表れが随所にみられ、楽しく過ごすことができました。みなさん本当に素晴らしかったです。わたしはこの活動を応援したいと思い、勝手ながら書かせていただいた次第です。


 わたしは海が好きです。そして、『人間、できることしかできない。だからこそ、できることはしようよ』というスタンスで、生きています。だからこれからも、少しでもできることを、しようと思います。

 最後に、参加したイベントはこちらです。次回は10月に行われますので、お近くの方、ご興味ある方はぜひ。

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 口が悪いところも出てしまいましたが、この記事は主催者さまと関係のないところで、hanaが勝手に書いていることです。ご了承ください。『こんなイベントに参加してきたよ!楽しかったよ!海を大事にしよう!』って書くのは簡単ですが、わたしにはできないのですよね。そんなの誰にでも書けるし、当事者意識を持ってもらえないなら、書く意味がないから。


 海に限らず、環境にやさしい取り組みは、身近なところから実践できます。何も難しいことはありません。少しだけ、何かを変えるだけでいいのです。



flag *** hana

今日もありがとうございます♡




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