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〈おはなし〉あったらいいな こんなマシン

ゆうまくんは  びょうきをもって うまれてきました。
とても めずらしくて むずかしい びょうきです。
おいしゃさんでさえも
なまえを しらない せんせいが おおい
とっても めずらしい びょうきです。

ゆうまくんは びょういんが にがてです。
しんどくて くるしくて つらくても
なかなか せんせいに どこがくるしいのか
どのように つらいのか
ことばで うまく つたえることが できないからです。

あまりにも めずらしい びょうきなので
おいしゃさんも
どんな しょうじょうが あらわれるのか 
どのように なっていくのか そうぞうがつきません。
すこしでも ゆうまくんを らくにさせたくて
すこしでも あんしんさせたくて
はやく げんきに なってもらいたくて
いっしょけんめい
よりそって しんさつして ちりょうをします。

しんさつのたびに ゆうまくんは おもいます。
ぼくのからだを カパッと そのまま
せんせいに はめて、
「こんなふうに くるしいの」
「こんなふうに ここがいたいの」と
つたえられたら べんりなのに。
そしたら、せかいじゅうの
びょうきのひとも おいしゃさんも
もっと らくに なれるのになぁ。
と。

ゆうまくんの ゆめは
いつか
からだの じょうたいを じょうずに つたえられる
マシンを つくることです。

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