ASD、なぜか人に嫌われる問題

発達障害の方、特に自閉症スペクトラム(ASD)の人は、周囲の人とうまくいかず、嫌われてしまうという悩みを持つ人は多いんじゃないかと思う。

学生時代、一応グループに入れてもらっていたがほんのり浮いていた。ある日、私をおいてみんなで食堂にランチに行ってしまい、一人教室の隅でお弁当を食べることがあった。

バイト先で飲み会があっても私にだけ連絡がなく後から知らされたり、話したこともない隣の部署の人になぜか嫌われてしまい、挨拶をしても私だけ無視されたり。誰もいない会議室で上司に面と向かって嫌いなんだよと言われたこともあった。悲しいエピソードは数え切れないほどあり、その度に傷ついてきた。

人には色々な面があって、私は人の黒い面を見せられることが多かったように思う。私に面と向かって嫌いだと言った上司が、会議でパワハラ・セクハラ防止について熱く語っていた時は困惑したし、人間は怖いと思って対人恐怖症がどんどん加速していった。

ASDの人はよく他人に関心がないと言われるが、そうなのだろうか。周囲に気を配り、頑張りすぎてダウンしてしまう人が多いような印象がある。

病院で発達障害と診断される前は周りの人とうまく出来ないのは私の性格が悪いからなんじゃないかと、本をたくさん読んで人との関わり方を学ぼうと必死だった時期がある。

自分では他人に関心を持って接しているつもりだが、相手からすると無関心なように見えているのかもしれない。関心の持ちかたがズレていて、気付かないうちに不快な思いをさせているのかもしれない。

人の悪口を言い、周りに嫌な態度を取って不機嫌をまきちらす人が友人に囲まれて楽しそうにしている姿をみて、なぜあの人には友達がたくさんいて、自分には友達がいないのかとなんとも言えない気持ちになることがよくあった。

ネットやニュースで引きこもっている人たちの話を見かける。私も外出はスーパーと病院だけなので引きこもっている人の一人だろう。社会に居場所がないのだから、せめて家で静かに過ごさせてほしいと思う。家だけが私の安心できる場所なのだ。


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