X 田舎に行ったら〇されたホラー。
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ミア・ゴスが襲われる主人公と襲うおばあちゃん殺人鬼をダブル主演するというホラー映画。
舞台は70年代はじめ、ヒッピー文化とラディカルな空気が漂うアメリカ。
主人公たちは映画を撮るために田舎までロケに行く。
彼女たちが撮るのはポルノ映画だが、志は高く、単にエロい作品ではなく「面白くて、テーマのあるもの」を作りたいと思っている。
映画の主演も黒人男性で、それと白人女性が絡むという挑戦的な作品。
「俺たちはXファクター(因子)だ」
と宣言する。
これがアメコミのxメンのチームの「Xファクター」を指しているのか、確定ではない。
しかし、劇中で「ワンダーウーマン」の単語も出てくるので、おそらく正解だろう。
ワンダーウーマンは女性ヒーローの象徴の一人だし、劇中の女性たちも「おしとやか」を強制されることを嫌っている。
アメコミのXメンも突然変異をした人間と普通の人間との共存を描く作品だ。
70年代あたりから同性愛者や特性を持つ人を重ねて描くことで人気が上がったきた。
人と違っててもいいじゃないかというだね。
活気と熱気が溢れる時代なんだよね。
しかし、これをぶっ壊すのよね。
ロケと泊まった家の老夫婦が、主人公たちを無慈悲に殺す。
理由は「若くて気に入らないから」だけ。
理不尽すぎるし、殺し方も残酷極まりないのでグロ体制ない人は観ないほが良い。
しかし、不思議と惹きつけられる映画なのよ。
老夫婦は、老人なので身体能力が高くないので、基本は闇討ち。
主人公たちは若いので、まともにやりあうと敵わないはず、そこまでして殺したいのが一周回っておかしい。
老夫婦、特におばあちゃんのほうは若い頃に女優になりたくて、昔の自分は綺麗だったと呟く。
性欲も強いようで男性陣たちに色目を使う。特殊な性癖を持ってない限り相手にしないので当然相手にされない。
そこで殺害スイッチオンするおばあちゃん。
この唐突さや理不尽さって、自由を奪われることの象徴なんだよね。
それは死だったり老いだったりするんだけど、自由を謳歌出来る期間は少なくて段々と無くなっていく。
単なるホラー、スラッシャー映画とは違うのがココ。
劇中で若い監督が「単なるポルノじゃない」って言うのは「単なるホラー映画じゃない」という制作側の主張でもあるんよ。
しかも、この「X」は三部作で、今上映中の「パール」は、おばあちゃんの若い頃を描いた作品で、主演はミア・ゴス。
劇中でも、おばあちゃん(ミア・ゴス)が「この娘は特別なの」と主人公(ミア・ゴス)に執着するのも何かの伏線かもしれないね。
万人にオススメはできないけど、ホラー、スラッシャー系が好きならば是非観て欲しい。
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