見出し画像

ハモネザ

夢の中で

夢の中で同じ場所に行ったことがある人はどれだけいるだろうか。

わたしは、最近特に同じカレー屋に行ってしまうことがある。

カレーが特段食べたいわけでも、カレーが大好きなわけでもない。しかしなぜか出てくるのは同じカレー屋なのである。

夢の最初はいつもビルの二階の歯医者の前で目が覚めて、「ハモネザ」に向かう。二階から階段を駆け下りて道の左へずっと進むとT字路のような、三差路のような交差点が現れる。交差点の歩道側に「ハモネザ」はある。

膝くらいまである、夜になると発行するコカ・コーラの看板には小さく「ハモネザ」と書いてあって、店の入り口は居酒屋とかでよく見るビニールの扉だ。扉にはハモネザと書いてあって、ここが「ハモネザ」ということを確信して店に入る。夜9時前に店に入ったつもりが、カレーは既に売り切れていて泡盛しか出せないと言われたので、なんとなく泡盛を頼む。今日の日替わりカレーはキーマカレーだったのだから、それを目当てに来たのになあ・・と思ったところで夢から覚めてしまう。

なんだかその「ハモネザ」という響きと、何回も行ったことがある気がしてしまって現実に帰ったあとも「ハモネザ」を検索してしまうがやはり検索には引っかからない。

そんな、覚えているような覚えていないような既視感と、体験した感覚を思い出させるような、文章を届けていく、それがハモネザnote。

この記事が参加している募集

文学フリマ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?