エンジニアの給与はどう決まるか?米国IT業界職業別年俸(中央値)から考えてみた。
今日、こんな統計を職場で教えてもらった。
各分野のソフトウェアエンジニアの中央値(Median Pay) が示されているので、かなり参考になる数値だと思う。アメリカはやはりこういうデータをきちんととっている感がある。まとめ方と見せ方もよい。日本のものは僕の探し方が悪いのか、みつからない。経産省が出してるPDFはあったが。。。
上記ページでは、最低必要学位、なり方まで親切に書いてある。アメリカ人の14歳のハローワーク的役割を果たしているのではないか。いい仕事。
感動したので、もう少しわかりやすいようにグラフにしてみた。
IT業界での年俸:各職種における中央値(2018, USA)
https://www.bls.gov/ooh/computer-and-information-technology/home.htm
をもとに筆者作成
上から日本語訳してみる(2020/02/07の相場で日本円に換算)
・コンピュータ分野研究職:1309万円
・データ回路設計者(インフラエンジニア):1198万円
・ソフトウェアエンジニア:1160万円
・セキュリティ分析専門家:1080万円
・データベース管理者:990万円
・システムコンサルタント:975万円
・プログラマ:926万円
・ネットワーク管理者:902万円
・ウェブ開発者:763万円
・技術サポート職(コールセンター?):588万円
といった感じか。(日本の呼ばれ方に合わせたつもりの意訳)
ウェブ開発者の不遇
日本と比べたとき、エンジニアの相場が全体的に高いが、それは日本の業界構造にも起因していると思う。下の記事はその問題点を詳しく解説してくれている。
加えて米国においては、大学院などで学んだ専門家ほど給与が高く、日本よりも学歴による格差は大きいと言える。まあこれは当然といえば当然で、やはり高度な論理的思考能力を試されるエンジニアという職業においては、そういった市場評価が形成されるのはわりと納得がいく。
では、日米の共通点としてあげられるのはなにか。それは、ウェブ開発者の給与の低さである。上のグラフでも、確かに低い。この統計では、母数を見ておらず中央値(真ん中にいる人の給与)でしか考えていないのでわからないが、突出してウェブ(HP)屋さんは給与が低いように見受けられる。(技術サポート職は別として)
給与は市場原理で決まる
日本でも昨今ウェブ開発者の相場が低いという話をちらほら聞くが、これは単に市場の問題かなと考えている。HP作成などは、デザインを除けば比較的短期間で勉強が成果に繋がりやすく、なり手も多い。そうなれば必然市場はレッドオーシャンであり、価格競争が起こりやすい。あなたの代わりはいくらでもいるため、高いお賃金など払われるはずもないのだ。
グラフまで作ってみたが、結局サラリーマンで生きようとするならば、たくさん勉強して貴重な人材になるということでしか給与は上がらない、というわかりきった結論を述べるだけになってしまった。
「稼ぐためにエンジニアになる」のはとてもいい選択だと思うが、結局は人よりも勉強しないと、思うようには稼げないので注意が必要だよ、というお話。
自分で起業したりするならばまた話は変わってくる、、、のかな?でも最近はNoCodeでも大抵のビジネスはやれそうだからな。。。まあどっちにしてもたくさん勉強するに越したことはない。
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