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パザール(市場)の話

私が住んでいる地域でPazar(パザール・市場)は、日曜日、火曜日、金曜日に開かれる。

金曜日のパザールが一番大きく、出店しているお店の数が多い。

野菜や果物の八百屋を中心に、食料品関係(チーズ、ナッツ、サルチャ、ユフカの皮、香辛料、オリーブ、お菓子・・・等々)、衣料品屋、雑貨屋、鞄屋、靴屋、金物屋、生地屋、手芸用品屋、おもちゃ屋、絨毯屋、布団屋、花屋、魚屋など、あらゆるお店が出ている。だから、金曜日のパザールに行ったときはとても長居してしまう。

買い物用のカートを持ってパザール内を歩く。先に野菜を買ってしまうと重くなるので、まず衣料品や日用品のある物のコーナーをうろついて、何か良いもがないかなと探す。

子供が小さいときはよくパザールで子供服を買った。保育園に行っていたので着替えが多めに必要だったからだ。通常お店で売られているメーカーの難あり商品もあり、気にしない程度ならパザールでは安く手に入れられる。

パザールには、近所の人とよく一緒に行った。彼女は掘り出し物を見つけるのが上手い。私の子供に「この服どう?」と言っては色々と見つけてくれる。そのため必要ないのについつい買ってしまうことも多々。

面白いのは、お互い知らない人同士でも、誰かが見つけた洋服を体に当ててどうかな?と考えていると、「あなたにその洋服似合ってる。」と言う。または、自分から「これどうかしら?」と声を掛ける。「持ってる洋服良いね!どこにあった?」「これの色違いもあるよ。」などと、知らない人同士でおしゃべりする。トルコの人の気さくさが表れている。

何度も行ったパザール。物の多さと人の多さにクラクラするが、「明日は金曜日だ!パザールで何を見よう???」と考えるのは楽しかった。ちょっと中毒性があるかもしれない。

パザール中毒。

今は少し遠くに引っ越したのであまりパザールには行っていない。そのため必要のないものを買わなくなった。でもたまに、金曜日になるとパザールに行きたくなる。金曜日のパザールは楽しい・・・とまだ思ってしまうのは、中毒から抜けられていないせいなのだろうか。


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