台湾行き当たりばったり旅行記 5日目

2019年11月3日 11:59

■さらに南へ

　5日目ともなるともう高雄の街並みにも飽きてくるころです。
　特に観光もせずに沈んでいるのもまた良しではあるのですが、せっかくの海外なので多少はアクティブにいきたいところ。
　ということで鈍行電車でゴトゴト揺られることにしました。
　写真はよくわからない川です。

　屏東駅も通り過ぎます。
　屏東というと、日本ハムファイターズに所属する王柏融選手の出身県というくらいは知っています。

　ちょいちょい南国っぽい風景にも出逢います。
　バナナっぽい感じなので「バナナだぁ」って年甲斐もなくパシャパシャ写真を撮っていましたが、本当にバナナなのかは今もわからないので、頭のなかにちょっとしたモヤッとボールがあることをお伝えしておきます。

　潮州駅に着きました。高雄から乗っていた乗客もぽつりぽつりと減っていって、結局この終着駅で降りた人は数える程度に。
　この駅はそれなりのターミナル駅で、ホーム数も多く、特急も止まるようでした。駅の外に出て散策するのも億劫だったので誰もいなくなったホームのベンチでぼーっと座っていたところ、「あなた、どこ行く？」と日本語で声をかけられました。
　海外旅行記を見るのがそれなりに趣味なので、日本語で話しかけられる≒厄介事になるという図式が出来上がってしまっていたので、なにやら作業着姿のおじさんもフィルターを通して接すことになってしまいました。
「あなたずっとそこに座ってるって駅員言ってた。あなたどこ行きたい？」
「あー、私、墾丁の近く行きたいですね」
　こういう問答のときに自分も片言になる現象って、なにか学術的な名前でもついてるんですかね？
「墾丁行きたいなら、◯◯ホームのあの電車に乗りなさい」と丁寧に教えてくれました。
「ありがとう」と言って、電車を乗り換えましたが、割とそっけない態度で応対してしまい申し訳なさであなをほるをしたくなりました。
　そらをとぶとあなをほるだったら、断然あなをほるのほうが技としては好きでしたね（ポケモン）

　日本と近いとはいえ、異国の地でよくわからん鈍行電車に乗って、よくわからんところを目指すというのは頭がスパークする感覚があっていいと思います。
　目指しているよくわからんところというのは、枋寮駅です。

　枋寮駅着いて即、白タクに乗った日本人がいるらしい。
　いやあの駅前のロータリーにもタクシーの運ちゃんがいたんですけど、結構勧誘がウザくて「おぉーぅ、No thank you!! ワタシ、バス、使いますネ～」などと振り払って、近くのセブンイレブンに避難。
　バスで墾丁方面まで行くのもアリかなぁとか悩みましたが、色々と面倒くさくなりタクシーを選択することに。
　セブンの近くでタバコを吹かしているおじいちゃん運転手に、「恆春まで行きたいんですけど、いくらで行けますか？」とメモを渡すと、「800元」と返ってきました（相場より100元安い）。
「じゃあそれなら！」と乗り込もうとするやいなや、「あぁ待て待て。俺はちょっと無理だ。おーい！こいつを恆春まで連れてやってくれるか!?」と対面の飲食店で食事中のおじさんに叫び、交渉成立と相成ったのでした。
　いやマジで食事中申し訳ないです。ありがとうございます。
　乗せてくれたのが白タクでやや不安になりつつも、60Km離れた恆春に下道で50分程度で到着。
　支払いは800元でしたが「お釣りはいりません。よろしければ飲み物代に使ってください」とのメモと1,000元札を渡すと、ぶんぶんと首を横に振られて「大丈夫大丈夫（的なニュアンスで）」とお釣りをきっかり返して降ろしてくれて、すごくなんとも言えない気持ちになりました。