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アキレス腱倶楽部 新規入会者の皆様へ
僕が指導をしている少年団のお父さんが先週アキレス腱断裂をやってしまいました。
ご自身で活動しているフットサル中の出来事。
トラップのタイミングでバックステップを一つ入れたその瞬間だったそうです。
残念ながらアキレス腱倶楽部入会決定です。
僕がアキレス腱を断裂したのは2年半前。当時のことを思い出すととても情けない気分になります。
会社にも迷惑をかけ、趣味のサッカーもできず、指導をしている少年団にも心配をかけ、家族にも沢山の迷惑をかけました。
なんですがアキレス腱断裂の良いところを一つだけ挙げると、必ず治るということです。
そうです。アキレス腱断裂は時間をかければ必ず治るのです。
十字靭帯や半月板や腰や股関節の怪我からすると復帰の容易性は保証されています。
まずは落ち着いてください。
大事なことは再断裂をしないこと(受傷した足も、していない足も)です。
リハビリ中に逆足を断裂したりするという最悪の事態だけは避ける必要があります。
リハビリ中は逆足に負担をかけている状態なので地味に危険です。
ここは自分を労ってしっかり治してください。
いつ頃復帰できましたか?
我が倶楽部へ新しく入会されたメンバーに最初に聞かれたのがこれです。
気持ちはわかります。
ですが焦ってはいけません。
そろりそろりです。
僕の場合は1月14日に受傷し、翌日手術を受けました。
そこから装具をつけてそろりそろりと歩き出し、最初にゴールを決めたのは3月20日ごろだと思います。
早!と思いますか?
とは言えこれにはオチがつきます。
その試合は僕が指導しているサッカー少年団の卒団試合でした。
相手は小学校6年生。
私は指導者チームの一員としてそろりそろりと歩いてプレーに参加。
5分プレーした結果、まともには参加できないと判断しました。
毅然とした態度で「オフサイドルールからぬけます!」と自ら宣言し、ゴール前でボールを待つことを選択しました。
丁寧に味方がくれたボールを丁寧にトラップ。
教え子たちも空気を読んだ甘々のディフェンス。
私は自分のアキレス腱に気を遣いつつ、ほぼ踏み込みなしで優しくボールを撫でてゴールに流し込みました。
つまりこれは「復帰した」とは言えないゴールです。
歩行と小走りができるようになるまでは病院のリハビリです。
小走りができるようになったのは4ヶ月くらい経過してからでしょう。
その後は病院併設のトレーニング施設でアスリートリハビリに通いました。
4ヶ月間で踏み込みや踏み切りという動作を完全に忘れています。
なのでこういった基本動作を体に思い出させることになります。
6年生相手であれば夏には試合に出ていましたから、6割7割であれば半年でいけるでしょう。
秋になってもこアスリートリハビリは続いていたので、自信を持ってプレーに参加できるようになるまではやはり1年かかると思ったほうがいいです。
それくらいリハビリに力を注げば怪我する前よりも正しい動作を身につけることができますし、強くなって戻ってくることができます。
リハビリ中の痛みとどう付き合うか
リハビリ中の痛み。
これはとても厄介です。
というのも痛みがある段階ではリハビリはできないからです。
気持ちは焦ります。
ですが、痛みがある中でリハビリトレーニングをすると炎症はどんどん悪化します。
なので、痛みを取ることが先なのです。本人はどんどんトレーニングを進めたいのに、まだ踵上げ動作ができないから先に進めない。
このもどかしい時間が僕の場合は1ヶ月ありました。
僕の場合、この痛みの原因はおそらく脳の誤解だったのではないかと思っています。
脳が「これは痛い動作です」と誤認識している状態。
温泉に行ったり、鍼に行ったりして、1ヶ月くらい経ったらこの状態がおさまりました。
特に温泉はものすごい効果があったんです。
信じられないほど。
単純な筋肉の炎症であれば別の対処が必要になると思いますが、自分の痛みがどんな原因なのかを探りながら、オーダーメイドでリハビリを組んでいく必要があります。
ま、いわゆる「探りながら」治していく感じです。
再発のリスクとどう付き合うか
これもあると思います。
僕の場合はアキレス腱を切った原因がなんとなくわかっています。
・疲労 (スプリント系トレーニングをしていて慢性的に痛かった)
・危険な動作 (自分の重心から遠く離れたところに足を突き、踏ん張った)
この二つです。
僕の場合は体と筋肉が柔らかいので、リハビリトレーナーからは「柔軟の禁止」を言い渡されました。
なので、柔軟系は不要。
むしろやらなければいけないのは「自分の重心の真下に足をつく」という動作を覚えること。
そして疲労をとることです。
2022年まさかの現役復帰 しかしそこは大怪我が量産される世界
2022年。断裂から丸1年が経過した時点でシニアリーグに登録しました。
私がそのチームに所属していたのは10年ほど前ですが、10年が経過しまさかのシニアチームを立ち上げたのです。
社会人チームが下部組織を立ち上げるというありがちな流れではなく、まさかの上部組織立ち上げです。
ここはそろりそろりが効く世界ではなく、全力のプレーを25分ハーフで繰り広げる世界。
1シーズンを怪我なく戦いチームは1部昇格。
私自身も2023年の春先は「よし頑張るぞ!」と走り込みを開始しました。
しかし、これがダメなんです。
両足の踵が痛くて恐怖感が出てしまいます。
若い頃のようにまともにトレーニングしてはいけないのです。
というわけで走り込みは中止し、靴を最高級の厚底シューズに変え、フットサルシューズを捨ててバスケットシューズを取り出しました。
スパイクにも最高級のインソールを入れています。
トレーニングも短い負荷で最高の成果を上げるため、友人のトレーナーに教えてもらっています。
課金課金。ひたすら課金です。
さて、2023年のジャミネイロシニアはどうかというと県大会を見事優勝。
北信越大会に挑戦しましたが無念の大敗を喫しました。
しかしその県大会は40歳以上の大会にふさわしくない1日に2試合というスケジュール。
我がチームからは十字靭帯が2本、即副靭帯が1本の断裂。
肉離れは軽度・中度のものが数え切れないほど「サヨウナラ」しました。
こんなに目の前で人が倒れるサッカーは初めてです。
この倶楽部に入会してしまったあなた、入会したくないあなたがすべきこと
というわけで、サッカーに怪我はつきものと言いますがそれは本当です。
知識の習得と課金は惜しみなく行ったほうがいいです。
テーピング、インソール、パーソナルトレーニング、栄養補給、睡眠、水分補給など工夫できるものはいくらでもあります。
人生は有限です。
皆さんの人生をより豊かにするためにサッカーはあります。
明日も再発なくスポーツができるよう楽しんでいきましょう。
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