絶不調

この季節はいつもダメだ。気付いたのは、精神科の主治医から言われたこと。「はるたさんは、カルテにもあるけれどいつもこの時期は調子が悪くなりますね。季節性ウツというか冬季型ウツかもね」

秋冬は割と好きな季節だ。空気が乾燥していて透明だし、汗をかくことも少ない。月はきれいだし、いろいろと好きな要素が多い。

でもだ。起きられないのだ。普通に寝る。6時頃には起きて朝食の用意だとかいろいろする。お袋と朝食を食べて朝ドラを見ながらコーヒー飲んで薬を飲むために自室に戻る。それから二度寝をしてしまう。ちゃんと起きて絵を描くなり洗濯をしてから散歩に出かけたり、いろいろ過ごしようがあるのに寝てしまう。昼も食べないで夕方まで懇々と寝てしまうのだ。喉が渇いてもトイレへ行きたくても寝ることが心の中で1番になってしまって我慢してしまう。とにかく意識をなくして寝ていたい。何もしたくない。

とうとう夕飯の買い物も夕飯を作るのもイヤになって、自室で電気をつけたまま寝ていたら今まで珍しく黙っていてくれたお袋が部屋の前に来て言った。「そんなんでいいのかしら」眉間にシワを寄せて怒っている。

こんなんでいいはずがない。でも何もしたくないし、食欲もないから飯のことなんて考えられない。唯一の楽しみの喫煙をしに外へ出かけることもどうでもいい。僕は何のために生きているんだろう？

……本当に、何のために生きているんだろう？？