食べたものがその人になる

おやすみなさいの前に　051

2023/04/03

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今夜のおかずは鯵の塩焼きにした。

なんだか、大きいというより、まるまるしてるなぁと思った。

いざ天然塩を振り、魚焼きグリルで焼くと少しして腹のあたりから破裂して、よくみてみたら、鯵が食べたエサであるオキアミ（ごく小さなエビ）が出てきた。

鯵は餌を食べたところ、幸福感を得ながら網にかかったのだろう。。

どちらにしても、私が目にしているのは
鯵とオキアミなのだった。

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鯵はオキアミの命を得て、生きた。

そして、今の私は
オキアミの命を持った、鯵と
同化した。

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食事の前の私ではないのだ。

食事を重ねるにつれ、私は私だけではなくなるのだ。

生まれてから今まで、どれほどの命を得てきているのか。と考えたら、空恐ろしく感じた。

でも。それは、きもちわるいことではないし、わるいことをしてるわけではない。

ただ。

ただ、もし、わるいことになるのであれば

いくつもの命を頂きながら、生きることを粗末にしたり、感謝のきもちを持てないとかなんだろうな。

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先日、スーパーのレジで

後ろに並ぶ子供が、

ワァ！魚の目玉！きもちわるー！！と

私の買い物かごを指さしながら
ギャーギャーと騒いでいた。

鯛のアラに指さして。

私は、とくになんとも思わなかったけど。
ただ１つだけ残念なのは

この子は、親になんにも教えてもらってないんだなぁー、っていうこと。

わたしはあんまり偉そうなこといえないけれど

いつか。わかるときがくるといいね。