見出し画像

競合分析と市場動向を超えた成功の鍵〜新規商品・サービス開発 序章〜

はじめに

実は最近、新しい商品サービスの開発をしていました(今もやってます)。
取り組み始めた理由は2つです。1つは、私のこれまでの経験、特にカスタマーサクセスや社内DX推進の知見を他社様にも提供できると感じたからです。私の願望というのもありますが、実は教えてほしいなどのお声がかかる機会も増えてきたのです。
2つ目は、社長含め役員陣から、新しい挑戦を推奨する声があったことです。イノベーションというと大袈裟な感じがしますが、要は、既存のサービス・プロダクトにとらわれず、お客様に求められているものを提供していこう。そこに管理職が取り組むのはいいことだ、と背中を押していただきました。

今日伝えようと思っていること

新規サービスや新規プロダクト開発に関してのノウハウはその辺に溢れていますので、そういうことを書く予定はありません。
なので、私が結局、何が大事だと思ったのかをポエムな感じで書いていきたいと思います。


競合分析と市場動向を超える新規サービス開発の核心

競合分析と市場動向はもちろん重要です。私もちゃんとやりましたし、今もちゃんとデータを見ながら振り返ってやっています。
今日伝えたいのはそれ以外の以外と見落とされる部分の話です。

お客様に何屋として対峙したか:顧客との対話

結論、大事なのは自分が何屋としての自己定義を持っていたかということでした。要は、会社の理念やミッション・ビジョンは何だったっけ?それに対して私は共感しているから、今新しいサービスを考えてるんだったねということです。

営業と同行すると、お客様からよくこんな要望を受けます。

「このサービスは、切り離して売ってもらえないですか?」
「この部分を変えてほしいのですが可能ですか?」

こういう問いに対しての私の回答はいつも一緒でした。

「今はYesもNoも応えられないです。まず理由を知りたいです。というのも、私達はみな様の会社が本当に変わるお手伝いをしたいので効果がないような売り方はしたくないんです。」

自分では無意識に伝えたいた事だったので、同行したメンバーから「なんでああいう回答になるんですか?」と聞かれて、気が付きました。

弊社の理念に「変革の機会提供」というものが入っており、それを体現したいという背景、一貫性からの回答でした。この発言を客観的に見て、お客様のニーズ(市場動向)や競合との差別化(競合分析)も大事ですが、並列して商品・サービスは理念に基づいていることも大事なんだなと腑に落ちたのでした。

経営者にも刺さる問

そして最近、以下のツイートを見かけて、あ、これこれ〜と思ったのです。

色々調査したり、考えているとわけがわからなくなっちゃうのですが、立ち戻るべきは「自社の提供価値」や「ミッション・ビジョン」なんですよね。そこが揺らいでしまうと、事業スケールもしませんし、組織を束ねていくことも難しくなっていきます。
引用元はこちらの記事だそうです。

顧客ニーズとカスタマーサクセス

そもそもなぜ、前述のお客様とのやり取りができたのかというと、私がカスタマーサクセスの出身だからだろうと思います。

サービス提供時の誤解

ただ、誤解してほしくないのは、私は部分的に商品サービスを提供することを拒んでいるわけではないです。ただ、断片的にサービス提供するとかカスタムして捻じ曲げると、本来お客様に提供したかった価値や、お客様の目指したいものが実現できなくなるので強烈に違和感があるというだけです。
ですから、お客様の事情もあるので、きちんと理由や背景を聞き対話するように心がけています。例えば、年度予算の関係で・・・とかなら、私達の理念を理解いただいた上で譲歩できる部分は譲歩した方がいいのです。対話すればそういう柔軟な対応もとれます。

期待ギャップの拡大とその恐怖

商品・サービスを要望に合わせて切り売りしてしまうとお客様が目指していた目標やゴールと提供できる価値のギャップが大きくなります。図で説明します。

カスタムした商品・サービス(オレンジ色)の部分だけでは、お客様の目標達成は難しい

そもそも商品・サービスを提供したとしても、お客様が目指したかったゴールを達成するのが難しいのです。だから、カスタマーサクセスという職種が生まれ、お客様を支援しているわけなのですが、更に商品・サービスをミニマイズして提供したら、埋めないといけないギャップは拡大します。
ならば、売ったあとギャップを埋めることを頑張ればいい!という気合・根性みたいな話もありますが、結局、この構図をお客様が理解していないと悲劇なのです。「期待していたのと違った」というのは、この構図によって起こります。

おわりに

新しい商品やサービスを創り出す道のりは、困難です。だからこそ、それぞれの企業が持つ独自のミッションやビジョンを道標にすることが大事ですし、顧客との対話を大切に進めていくことが鍵になります。
同じような境遇、旅をしている方のお役に立っていれば幸いです!もしかしたらまたなにか書くかもしれません〜

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?