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薬に頼らなくても、治るってすごい!

こんにちは。

介護や認知症の悩み相談の

 Haluhaave(ハルハーヴェ) MISAです

介護や家事、はたまた認知症の対応で大変な女性の力になれば、

との思いで活動しています。



今回は、認知症が治るだけでもすごい!のに、
”薬に頼らず治せる”、と書いてある本を見つけましたので
ご紹介。

8割の症状に改善効果がみられた! !

悩まず、苦しまず、疲れず!

家でできて、家族もしあわせになれる!

認知症のまったく新しいケアのやり方を名医が初公開!

薬に頼らず認知症を治す方法(竹内孝仁・パワーリハ学会会長


薬に頼らないって、画期的ですよね。
今回はこの本の概要をご紹介したいと思います。

・基本の大事なケア
・症状に合わせたケア
・人とのつながり

の3ステップで対応していきましょうとのことです。
それではそれぞれをみていきましょう!

ステップ1 4つの基本ケア


1:水分をしっかりとる



水は人の「意識」をはっきりさせる働きがある。
足りないとぼんやりする。

高齢者は1500cc目標に水分をとることを目標に!
総水分量の1〜2%=たった500ccの水分が失われるだけで
意識障害が起きる。

(※年を取ると喉の渇きを感じないので、
余計に水分を取らない生活になりがちですよね。)

意識障害は脳の血流が悪くなることでおこる。
水不足は脳梗塞のリスクも高まる。
夜間水分が出ていくので寝る前に水分をとりましょう。

尿失禁は意識レベル低下の現れ。
失禁をおそれて飲ませないのは逆効果!


2:運動は大事


運動だけが認知症を治す唯一の方法との研究結果あり(!)
(※これは知らなかった)

体を動かすと意識レベルが上がる。

動かないと筋肉も脳も、動かし方を忘れる。
(※確かに若者でも、怪我などで寝たきりになると、
筋力低下して、歩くのがおぼつかないことがあります)

動いてしっかり水分をとることで、
日中に作られる尿が増える = 夜間の尿が減る

むずかしい運動は不要。
歩くだけでOK  一日、2000m程度でも良い!
(私は一日2Kmも歩いていないきがします。やばい!)

パワーリハビリを行うとさらに認知力回復する。
普段使わない筋肉を使うのがGOOD!
 
認知症・パーキンソン病・うつ病にも効果があるとのこと。

3:食事も大事


一日1500kclは必要 
いつの間にか、600kclくらいになっている人もいる!

(※人によってカロリーが少なくなっている原因は異なるかも。
その人に合わせて増やせるようにケアが必要ですね)

上述したように運動が大事。そのためには十分なエネルギーが必要。

低栄養だと認知力の回復がしずらくなる。
(※脳へ栄養が行き届かなくて、うまく働かないんでしょうね)

タンパク質を減らさない
運動するには筋肉が必要。筋肉の材料のタンパク質必須!

硬いものも食べる 噛むことで意識レベルが上がる。

オーラルケア・入れ歯の調整大事 
入れ歯が合うことでもりもり食べられるようになる場合もあり

4:排泄 特に排便


便秘は認知症の大敵
便秘の不快感が認知症を悪化させる

排便サイクルを整えることが大事。
そのために規則正しい食生活を目指す。

老化により内臓機能は低下してい久野で、
食生活改善だけでは改善が難しいこともあり。

だからと言って、便秘薬に頼るとよろしくない。

下剤では便が直腸にじんわり降りて便意を感じないため、
直腸に便が溜まり、さらにひどい便秘になる!

下剤の濫用避け、生活習慣を整えて、
食物繊維を摂ることが排便コントロールとして望ましい。

ここでも水分をとることが重視
起き抜けに1杯の水を飲もう! 
胃腸へ刺激を与え、便意を促すことができる。

運動して筋力をつけることも大切。 
筋力低下が排便しにくさを招く
(※筋力がないと、気張ることが難しくなりますもんね)


★基本のケアはどれも関連しているので、全ての取り組みが必要ですね

ステップ2 タイプ別ケア 

基本のケアの次はこれ!
問題行動・異常行動に見える動きにも本人なりの理由がある。
理由がわかれば対処法もわかる


1:体調不良型


夕方になると興奮

急病?便秘?脱水?低栄養で日中の活動性低下?

(※病気と本人が理解できず、興奮したり怒ったりすることがあります。
「機嫌が悪いのね」と家族や周囲が思い込み、
大変な病気だった、という方っていましたよ。
何かが起こっているのかも?という視点は大事。)

多くの場合、便秘が原因なので、排便コントロール必須。
脱水も体調不良を招くので水分量の確認も必要。
低栄養も見逃せない。

2:環境不適応型


初めてのデイケアなどを嫌がる

認知力低下により混乱・不安の中にいる

対応する人を固定 慣れてもらうことで適応するのを待つべし。
(※慣れるまで時間や日数がかかるけれど・・・。)

3:認知障害型


迷子・尿失禁
場所の認知が困難 環境の変化で悪化
4つのケアしっかり行う。特に水分。

場所がわかる工夫をしてみる
(トイレとわかりやすく表示する ドアを開けておくなど)

本人の行動を否定しない、見守る。
(※否定されたり怒られたりすると、
さらに混乱したり萎縮して認知機能が低下するようです)

4:葛藤型


激しい怒り・物集めをする方
自分を不安にさせている現実と徹底抗戦している現れ

制止・催促・注意の言葉に注意

どんなことが地雷になるか確認
(※これは人によって異なるので、観察が大事!)
4つの基本ケアで意識レベル上がるまで、地雷を避ける配慮を。

物集めは孤独感と戦っている表れ。

孤独感が増すので放置しないようにする。
話しかける。一緒に食事する。

孤独から意識を逸らすために、スパーなどの外出も有効。

5:優離型


1日ぼーっとしている対応の方

認知症のせいで、わからないことばかりになり、
現実世界から離れてしまう。
(※一種の現実逃避になるのでしょうか?)

そのため周囲に興味や関心がなくなる。

現実世界とのつながりを復活させることが重要になる

その人にできる役割を作ることで、現実世界とのつながり持ってもらう。

好きだったこと得意なことがうまくいく!
(※何が好きか得意かを、周囲が上手に引き出すことが大事ですね)

6:回帰型



若い頃の自分に戻る 

現実の不安や混沌から離れたくて、輝いていた頃に戻ることが多い

その人の過去に付き合うことが鉄則(演技でOK 恥かしがらないで!)
(※「私、女優よ!」と知症専門デイのスタッフは良くいってました。)


その人の過去につきうことで不安が癒やされ、
過去へ戻ることが減る。

ステップ3 人と関わる 


タイプ別対処法で症状がなくなればOK

改善された状態を維持していくために、人とのつながりを意識しよう

人との関わりがないと認知症の人は孤独に陥る

脳トレには予防効果なし
(※あら残念です)

趣味(集団でできることの方が良い)・信仰も良い


精神安定剤・抗不安剤も認知症改善に効果なし。
百害あって一利なし。認知症を治せるのは「ケア」だけ

【まとめ】


「薬に頼らず認知症を治す方法」は

・4つの基本の大事なケア
・症状に合わせたケア
・人とのつながり

ということでした


認知症の方の実際の声や気持ちもたくさん掲載されています。
タイプ別のケアの参考になると思うので、
手に取って読んでみられてはいかがでしょうか。


診断、告知されても焦らない病気になる?


現場でのことを思い返せば、
思い当たることがたくさんあります。

高齢の方は食欲が落ちがちで、
水分もなかなか取らない傾向の方が多かったこと。
(そしてぼんやりしていた)

認知症を遅らせる薬を飲んでいる方について、
「遅らせることができているのかしら?」と感じることが
度々あったこと。

認知症の薬の影響で食欲が落ち、
それに伴い体の状態が悪くなる方がいたこと。

興奮する方などへの対応として、
「日に当たる環境にし、日中の活動性を上げる工夫を。
本人の思いを汲み取る対応を」
と精神科の医師が近年指導していたこと。

薬が全くだめ、害しかない!とは思っていないんですが、
薬への絶対信仰や依存心が私たちにあって、
時にそれが悪い方向へ行ってしまうことがあるように感じていました。

効果があるのかないのかはっきりしないけれど、
薬を止めると悪化するのでは?
との不安が、患者にも医師にもあり中止しにくい。

治る薬はないし、下手に(?)薬を飲むとやめにくいのだから、
薬に頼る前に、ケアや対応で改善を目指す。
認知症ならではかと思います。

腎臓病や心臓病とは異なったアプローチが
認知症の治療にはあう、と読み解きました。


認知症の方ばかりが生活するグループホームで、
多くの方が改善したという実績は、本当に素晴らしいと思います。

著者の竹内氏の提唱する方法をしっかり学び、
その対応ができるスタッフがいたからこそかと思います。

この方法は、学びが必要なのはもちろん、
時間的余裕、心の余裕がないと取り組めないように感じます。

現状では、介護現場って余裕がないところが多いんですよね。
なので「素敵な方法!」と思っても、実践するのって難しいかも。

全ての介護施設や介護をしているどの家庭でも実践できて、
治ったり落ち着くのであれば、
もう認知症はそれほど恐れられなくなるのかもしれないですね。

こういったケアを実践できるよう、
介護制度として人員などを充実させてほしいなあと思います。

切に願う



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