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「力道山未亡人」で寝坊した

 本日は「テレワーク」ということになっている。やる仕事があればやるが、なければ読書三昧である。

 昨夜は。

 読みかけだった細田昌志「力道山未亡人」にぐいぐい引き込まれてしまい、読了したのは23:20ころ。早ければ21:30には寝てしまう私にしては「ほぼ徹夜」である。「こりゃまずいなあ」と睡眠導入剤を服用したところ、けさ目が覚めたのは7:45だった。3時間も寝坊したというのはなかなか珍しいこと。

 瞑想や筋トレストレッチという朝タスクをすべて閑却し、珍しく家族揃っての朝食をとったらもう9時を回っていた。「なんかチョーシ狂うんだよね」と思う。

 「力道山未亡人」、これはすごく面白かった。

ご存命の敬子夫人に取材しているので、本人のことは悪く書いていない。それどころか、本人のキャラと苦労話がひとつの魅力になっているような本である。

そもそも私はプロレスには1ミリも興味がない。力道山が死亡したのは私が生まれた3カ月後なので、「白人レスラーをバタバタと倒して熱狂的に迎えられた」ということは知っていても、その熱量は肌では知らない。そして高校生当時のプロレス界では全日に馬場、新日に猪木がいたのを認識している程度。

それでも本書は昭和日本の熱気の一面を描いているのがすごい。22歳で力道山の妻となり、わずか半年後には未亡人となった敬子氏の半生は、まさに「事実は小説より奇なり」。周囲には政治家、ヤクザ、右翼が跋扈、さらにはジャニー&メリー喜多川、サザンの原由子まで出てくるのだ、面白くない訳がない。本書では深く触れられていないが、刺殺事件にももっと深い闇がありそうだ。

 これだから読書はやめられない。
(24/7/19)

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