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りくりゅうペアを推す

 自民党の麻生副総裁が上川陽子外相について「そんなに美しい方とは言わない」などと揶揄した発言が炎上した。

 「またこの人かよ」と笑い者にするのは簡単だ。しかし、この昭和感覚のまんまここまで来ちゃった人がいまだに政界の実力者であるという“トホホ感”は、そのまま政治不信につながっているのは間違いない。いい加減、外見ばかりを重視する「ルッキズム=外見至上主義」の愚かさに気づいて、脱却しなければならない。自戒を込めて。

 そう思っていながら以下を書くのは勇気がいるのだが、仕方がない。

 フィギュアスケートの日本の三浦璃来・木原龍一ペアから目が離せない。北京冬季五輪は7位入賞だったが、昨シーズンはグランプリファイナル・四大陸選手権・世界選手権すべてで優勝する「グランドスラム」を達成、大きく成長した。

 木原選手の負傷で今シーズンは欠場が続いていた。それでも久しぶりの実戦復帰となった先日の四大陸選手権ではしっかり2位になって、来月の世界選手権が楽しみになってきた。

 注目するきっかけは、とにかく三浦璃来選手が美人で可愛いこと。そこは以前からわかっていたポイントだが、今季の四大陸選手権を見ていてさらに強く実感した次第。

 気になって動画を探すと、この二人はとにかく仲が良い。競技の特性としてペアの“呼吸”が合わないと絶対にうまくいくわけがないだろうから、当たり前なのか。ペアのお人柄がよくわかって微笑ましく、ますます応援したくなる。

 勢いから、ネットでりくりゅうグッズを探す。するとオフィシャルグッズ販売サイトで「購入金額は三浦璃来選手・木原龍一選手の活動費に充当させていただきます」との文言を見つけて、すぐにキーホルダーとアクリルスタンドを購入してしまった。雀の涙にもならないような金額だが「ああ、これが“推しを応援する”っていう喜びなんだな」と実感する。

 最近はめっきり減ったようだが、オリンピックが近づくと男性週刊誌に「注目の美人アスリート」というグラビアが出てくる。ルッキズムそのものだが、私も美人選手がいるとどうしても目が引き寄せられる。バレーボール、ゴルフ、カーリングなど「美人が増えたよなあ」と思う。

 しかしたとえきっかけが選手の可愛さだったとしても、そこから観戦の楽しさを知り、応援し、推しグッズまで買うようになれば、それはファンのひとつのあり方として否定されないのではないか。

 バドミントンの“美人ペア”として一斉を風靡したオグシオの潮田玲子さんが「競技を知ってもらうには、アスリート本人を好きになってもらうのがとっかかりになる。自分で苦しんだはずなのに、全部が全部を否定できないというか。この問題は、本当に難しい」と話している記事もあった。

 さて、アクリルスタンド。わずか数センチの大きさだが、週明けに会社のデスクに設置するのはちょっと勇気がいるだろうな。
(24/2/10)

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