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まだイケてる!

 半年間にわたって続けてきた社内関連行事がファイナルを迎える。ゲストを招いた発表会を設定し、それをオンラインでも視聴してもらう。スタジオを押さえたり、技術陣を仕込んだり、アナウンサーを手配したり、懇親会の準備をしたり、台本を執筆したり、というかなりの量のタスクがのしかかってくる。全体を差配するのは私だけだ。
 
 30年以上記者(とカメラマン)をやってきているだけなので、リアルのイベントは知らないことだらけである。場面を想定し、そこで必要なものを想像し、ゲストやスタッフの気持ちになってみて、台本や資料に落とし込む。
「あ、あれをやっておかなくちゃ」「司会者にはこういうことを喋らせよう」、、、風呂に入っていてもジョギングをしていてもベッドの中でも、タスクがあれこれ浮かんでくる。浮かんだものはすぐにリスト化して、ひとつひとつツブしていく。
 
 これがなかなか楽しい。「細かい部分にしっかり気づきが入るところなんざァ、まだまだワシも捨てたもんじゃないな」と思う。
 
 「やることリスト」では完了させたタスクも消去せず、見えるように残しておく。来年も担当するであろう自分への「申し送り」を書いている感覚だ。
 
 つまり、定年を迎える来年以降もこの職場で業務を続ける前提だ。無意識にそう考えている自分に気づいて、ちょっと不思議な気分になった。
(22/11/9)

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