久しぶりの“ゲボ”
先週の火曜日のこと。カミさんは実家で母親のお世話、長男は残業、次男は大学とあって、夕飯は自宅でぼっち飯になった。
食事中に気づいた。どうにも食欲がないのである。それだけではない、あれよあれよと胃がムカムカしてきて、ついに完食を断念して早々にベッドに入る。
こうなるとひとりでいるのはなかなか心細い。家族LINEに「胃がムカムカして、吐き気」「もう吐きそう」と弱音を投稿する。カミさんからは「変な物食べた?」「吐いたほうがいい!」と来た。「なるほど」と納得してトイレの便器に対面する。
すぐに「オエッ」ときたがあまり内容物は出てこない。しかし胃液のあの酸っぱい風味は口の中に広がって「ああ、ゲボなんて何年ぶりだろう」と考える。
幸いなことに不快さのピークは過ぎたのでそのまま眠り、翌日は念の為に近所のクリニックへ。もうそれほど辛くもないことを訴えると、「まあ、胃腸炎でしょう」との診断で薬を処方された。
胃の不快感はほとんどなかったが、そういえば倦怠感もある。会社に欠勤することを伝えて、薬を飲んでまた昏々と眠った。翌日が祝日だったので結果的に週の真ん中に2連休してしまったが、幸い業務はあまり立て込んでいなかった。
中高6年間に欠席ゼロの「皆勤賞」をもらったほどの私だが、還暦になればやはり小さな体調の波はやってくる。そこで無理をして長引かせるよりは、このようにとっとと静養するのが大人の知恵というものだろう。
そして。
こんな時だけは、再雇用で月給が激減したことも「罪悪感を感じないですむ」というメリットになっているのである。
(23/11/26)
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