【実験】お惣菜で茶漬けにしたら美味しいものってな〜んだ？

先日、友人と話していてこんなことを言われた。

「コロッケって茶漬けにしたら美味しいの？」

実にチャレンジ精神にあふれた質問である。並の人間ではとうてい辿り着けない境地……彼もまた茶漬け狂になる素質があるのかもしれない。

話を戻そう。
その純粋な質問から派生し、私はこんなことを考えた。

スーパーのお惣菜の揚げ物で茶漬けにしたら一番美味しい商品はなんだろう？

私はその謎を解くべく、アマゾンの奥地へ踏み入った＿＿。

はい、たどり着いたのは最寄りのSEIYUのお惣菜売り場。
その中でも王道のお惣菜揚げ物や私が気になったものを5つほどチョイスし、その中でテッペンを決めようという魂胆だ。

なお、注ぐお茶は少量のほんだしを混ぜた温かい緑茶とする。理由は『ほんだしを入れることで茶漬けが一段と美味しくなる』と某番組で知識を得たためだ。試したいじゃん。
また、出汁だとお惣菜と茶漬けの相性が計りにくいと判断したのもある。こっちのほうがメインの理由だ。具材と米と茶、この王道の要素のみで実験をしていこう。

①エビ天

お惣菜売り場でついつい買っちゃうのが天ぷらだと思うのだが、皆さまはどうだろうか？絶対衣がサクサクではないとわかっていても、しなしなのもそもそだとわかっていても買いたくなってしまう。なかでもエビ天は天ぷらの王様だと信じてやまない。ということでこれをごはんの上に乗せ、出汁入り緑茶をかけてみる。

見た目に驚きはない。一口食べてもなお、驚きがやってこない。
味が想像通りなのだ。エビ天に緑茶かけてごはんと一緒に食べている。ただそれだけ。まずくはないし、なんなら美味しいが、それは個々の美味しさであって『エビ天茶漬け』としての旨さではない。

②エビフライ

純粋な興味である。エビ天とエビフライ、どっちのほうが茶漬けに合うのか。ファイっ！

感想を一言で表すのなら『2Pのエビ天茶漬け』であった。これもエビフライと米と緑茶の集合体でしかない。しかし、エビ天茶漬けよりも衣に油気があるので、緑茶に油の甘みが少し溶け出してマッチ感は前者よりも感じられた。もしかしたらフライ系のほうが茶漬けに合うのかもしれない。

③かき揚げ

『天ぷらは茶漬けにあまり合わないかもしれない』と思いかけたところに選んでしまったかき揚げ。でもかき揚げ蕎麦など、出汁ないしは液体との親和性はあることでおなじみのかき揚げだ。きっといい味わいを醸し出してくれるに違いない。

別にそんなことなかった。面白ポイントは茶碗へのフィット感くらいで、ただただ胃がもたれただけだった。なんで茶漬け食ってて胃がもたれるんだよ……。こんな実験を1日でやろうとしているからか……(自明の理)。

④コロッケ

さすがに日をまたぎ、太田胃散をキメた2日目。チャレンジするのは友人からも提案された王道お惣菜・コロッケである。

見た目こそバカっぽいが味はどうなのか。一口食べて私は目を見開いた。

めちゃくちゃ旨い！！！

マッシュポテトに出汁入り緑茶が染みて甘みと旨みを増している。そして例のごとくフライの衣が茶漬けに合うのだ。何より『この見た目でお前そんなに旨いんかい』というギャップもいい。萌える。

⑤メンチカツ

コロッケの義兄弟のメンチカツは、彼を超えることができるのか。ごはんの上に乗せて出汁入り緑茶をかける。

なんだこれ……。

めちゃくちゃ美味しい……だと……！？

肉汁溢れるメンチが出汁入り緑茶の旨みを引き出す。そして緑茶もまた、メンチの甘みを引き出す。そう、永久機関である。こんなシステム開発してしまっていいのだろうか。食の神様に祟られそうな気さえする。それほどまでにギルティなお味なのだ。
また、具材としても食感のあるメンチカツはごはんとよく合う。粗めのパン粉のザクザク感もまたいい。もう褒めるところしかない。ぞっこんである。

というわけで【検証結果】。

茶漬けに一番合うお惣菜揚げ物は『メンチカツ』。

対戦相手のアイディア(「これお茶漬けにしたら美味しそう！など」)、お待ちしております。