触ってないよ!
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※ネタです。
「これ、どういう事だよ。井口君。」
「いや、どうって言われても・・・。」
「もしかして触った?」
「触ってない!触ってないよ!何にも!何にも触ってない!」
「触ってない訳ないだろ!だってこれ・・・。」
「いや・・・触ってないんだけど!触ってないんだけどね。・・・知らないうちにデッキがテーブルに出ててぇ・・・。」
「改良されてたの?こんなに使いやすく。」
「そう。・・・本当に!知らないうちに!サイドも・・・調整されてて・・・。」
「・・・井口君がやってくれたんじゃないの?」
「触ってないよ!触ってないの!」
「だって井口君しかこの部屋にいないじゃない!だって・・・井口君?」
「え?何?」
「井口君さ、炒飯作ってくれたの?」
「え?作ってないよ?何で?」
「じゃあ、このチャーシューたっぷりの炒飯はなんだよ!」
「触ってない!フライパンとか触ってないよ!冷蔵庫にあるものでチャッチャッと簡単なものとか作ってないよ!」
「だって!井口君しかいないし!井口君でしょう?照れてるんでしょう?だからそう言ってるんだよね?ねぇ?ねぇ!」
「触ってない!何にも!なーんにも!触ってない!」
「井口君!触ったって言ってよ!井口君・・・こ、これっ!」
「知らないよ!触ってないよ!アンコモンを突っ込んであるストレージなんか触ってないよ!整理なんかしてないよ!セットごと、色ごとになんか整理してないよ!」
「井口君じゃん!井口君しかいないじゃん!『僕ですっ!』って言って!『実はさぁ、触ったんだよね!』って舌出しながら言ってよ!」
「知らないんだよ!触ってないよ!だから言えないよ!そして舌出しながら話した経験ないよ!知らないよ!そういう経験に触れずにここまできたよ!だから言えないよ!」
「井口君しか・・・井口君しか・・・おいおいおいおいおい!」
「知らないっ!知らないよ!そんなメモ用紙なんか触ってないよ!『昨日のドラフト楽しかったね。』なんて、かわいい丸文字で書いてないよ!書けないよ、むしろ!そして昨日ドラフトしてないよ!パック剥きたてのカードなんかに触ってないよ!」
「だって・・・こんな・・・丸文字・・・え?井口君でしょう?井口君しかこの部屋に来た事ないし!井口君でしょう?」
「知らないよ!この部屋に来たのが俺だけなんて情報知らなかったよ!そこの戸棚に触ったのが俺だけなんて知らなかったよ!」
・・・
『部屋間違えた。地縛してる部屋間違えた。どうしよう、今から出て説明を・・・それもダメだな。結界とか盛り塩される危険性があるし。ダッシュで・・・足無いけどダッシュで玄関まで・・・ダメか。今移動すると姿を見られるし。えぇ、どうしよう。』
次回、次々と露わになる触っていない物!
果たして彼らは無事に気のせいで終わらせる事が出来るのか?!
次回!『恐怖の領収証!一体誰が支払いを?!』。君はこの、ポルターガイスティングレシートに耐える事ができるか?
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。