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【無料公開】訪日外国人のプロポーズ写真を撮るときのコツとポイントまとめ #旅とカメラと英語 を仕事にする方法

きょうは「訪日旅行者のサプライズプロポーズ写真」を撮る(あるいは撮りたい)フォトグラファーさんのために、コツやポイントを解説していきます。

00.ノウハウを無料公開する理由

普段は夫婦で書いている月額500円マガジンの「社会不適合者が生きていく話」でこういったノウハウをコツコツ公開しているのですが、この記事は期間限定で無料で公開することにしました。というのも、日本のフォトグラファーは、英語を話すトレーニングをしてインバウンド観光領域で仕事をしたほうがいいと考えていて、少しでもそうなりたい人を応援したいからです。

なぜそう考えるのか

単純に訪日外国人の撮影って楽しいんですよね。彼らの目に映る日本の風景って異質なので「Amazing!Beautiful!」がとまりません。さらに海外のクライアントは日本の常識が通じないので、暮らしや生き方の話なんかすると新しい発見があってとっても面白いんです(アルゼンチンとアメリカを行き来するNewYorkTimesのライターさんとか、GUCCIやadidasと契約しているモデルさんとか、100万人フォロワーがいるYoutuberさんとか、石油王とか)。投資やビジネスの話もオープンにできますし、リアルな情報を収集して世界中にお友達をつくれるというおまけつき。お金をもらって楽しく撮影して、英語の勉強をしながら様々な学びを得られて、世界中に友達ができるという一石五鳥くらいお得な領域なのです。

もうひとつ、国内の撮影市場は価格破壊がすすみすぎて疲弊していると感じているのも大きな理由です。1時間で1万円を切る撮影もおおくなってますよね。資本主義な世の中ではしょうがないですが、それが「当たり前」になっちゃうのは正直とても悲しいです。ファストフードのように安く大量にサービスをまわすのが本当にいいことなんでしょうか?もちろんニーズがあるからそういう形態をとっているのもわかります。商売を継続するためにはしょうがない部分もありますよね。でも、僕は提供するスキルや体験を正当に評価してしっかりお支払いしてくれるお客さんに少しでもよい体験を提供したいですし、想いとお金のバランスをとって商いをしたいです。そうじゃないと、最終的にシワよせが来て体と心を壊しますし、撮影市場自体が摩耗してしまいます。

どうすればいいのか

" 価値を認めてしっかりお支払いをしてくれるお客さんに、全力でサービスや体験を提供する "

これにつきます。具体的な解決方法として、英語(や他の言語)を勉強して正当な価格でお支払いをしてくれる海外旅行者とよい仕事をするのが1つの解決方法です。国内出張撮影市場を否定するわけではありません。が、実体験として海外旅行者の方のほうが写真撮影に対して価値を評価してしっかりお支払いしてくれる人が多いからです(その分求められるクオリティが高く、こだわりも強いので難易度や参入障壁も高いです)。政府としても2020年までに旅行者数4000万人を目指していて、少子高齢化が著しい日本において数少ない成長産業なんですね。もちろん撮影マナーに関してはしっかりと啓蒙していかなければいけない部分があります(桜シーズンの中華系ウェディングフォトなど)。

ニッチだけどニーズがあるプロポーズ写真

そんなわけで、きょうはインバウンド観光のなかでもニッチながら需要のあるプロポーザル写真について解説していきます。おつきあい願えれば幸いです。

01.なぜ訪日旅行者はプロポーズ写真を日本で撮るのか?

そもそもなぜ日本でプロポーズ写真を撮るのでしょうか?大まかに分けると2つ理由があります。

A.日本が想い出の場所で記念に残したいから

・ふたりではじめて行った海外旅行が日本だった
・どちらかが日系で祖父母のふるさとだった
・日本に留学していた

このあたりがメジャーな理由ですね。

B.日本の美しい自然や町並みのなかでロマンチックな写真を撮りたいから

日本の自然や町並みは独特で人気があるんですね。桜や紅葉はもちろんですが、伏見稲荷の千本鳥居や嵐山の竹林にはじまり、渋谷の交差点も人気があります。美しい日本の風景の中でロマンチックな写真を撮りたい需要が多いわけです。

02. いつどこでどんな風に撮るか決める

ここからは具体的なフローに入っていきます。まずこんな感じで問い合わせが来ます(僕の場合はこちらの自社メディアから大半の問い合わせが来ます)。

ファーストコンタクトで

・日時
・プロポーズする場所
・プラン
・ざっくり要望

をヒヤリングできるといいですね。僕はWordPressのコンタクトフォーム7で自社メディアの問い合わせフォームを実装しています。体感的にInstagramのDMの問い合わせより自社メディアからの問い合わせのほうが支払いまで完了する確率が高いです(Instagramは5割くらい、自社メディアは8割くらい)。支払いはPayPalか可能であればTransferwiseを利用します。UXはPayPalのほうがよいですが手数料が高いんですよね。TransferwiseはBank Infomation が必要なのでちょっと敷居が高いですが手数料は抜群に安いです。

プロポーズをするロケーションについては実際に写真を見せながら調整をします。必要であれば Video Calling で直接話すこともありますね。Google Mapで地図も載せてあげるとイメージつきやすいです。こんな感じです。

03. どうやって自然にプロポーズするシチュエーションをつくるか?

日時とロケーションが決まったらどうやって自然にプロポーズするシチュエーションをまでもっていくかを相談します。やりかたはいくつかありますが代表的なものを紹介しますね。

A. ツアーガイドのふりをする

誘導しやすさNo.1です。僕の場合は通訳案内士としてガイドも仕事でしているので、やりやすいですね。ライセンス証をぶら下げて自己紹介すれば100% 信じてもらえます。

ガイドになりきる場合は、日本の歴史や文化を話したり、お客さんの国のことを聞いたりしながらプロポーズをする場所まで誘導します。話のネタにこまったら次のことを聞いてつなぎましょう

・日本ははじめて?
・いままでどこにいったの?
・どれくらい滞在するの?
・日本食なにが好き?
・日本語はなせる?

・どれくらいつきあってるの?
・どこで出会ったの?
・お互いの好きなところは?

目的の場所についたら「ここは風景がきれいなので写真を撮りましょう。僕のカメラで撮ってもいいですか?あとでデータ送りますんで。」など言いつつおもむろにカメラを取り出し2人のポジションを決めてGoサインを出します。僕はこの方法を使うパターンが一番多いです。

B. ロケーションフォトの途中でサプライズで撮る

普通のフォトグラファーの場合はこれが簡単です。通常のロケーションフォトを撮る感じです。ただしプロポーズをするのは内緒。ツアーガイドの役回りが難しい人はこのプランが無難ですね。ただし「なんでわざわざロケーションフォト撮るの?」みたいな疑問がフィアンセの彼女の頭の中に生まれる可能性があるので注意です。

04.気をつけるべきこと

最後に気をつけるべきことをまとめます。

A. 集合場所はわかりやすい場所をしていしてGoogleMapで正確な場所を伝える

海外旅行者は日本の土地勘がありません。わかりやすい場所で待ち合わせをしましょう。当日に自分の服装を写真で送ってあげるのもGoodです。

B. 他の人のじゃまにならないように

観光地で撮影するときは他の人の邪魔にならないように気をつけましょう。クレームが来て撮影禁止になりかねません。

C. 撮影OKなところで撮る(もしくは許諾を得る)

撮影自体が有料の場所があります。僕も知らずに撮影して注意されたことがありますが、お客さんも白けますし、施設の人やそこを訪れる人に迷惑がかかります。撮影禁止のところで撮るのは辞めましょう。住宅街などパブリックだけれど撮影NGと記載されている場所もあります。ガヤガヤうるさくして住環境を壊すフォトグラファーや旅行者のせいでNGになった場所ですね。住民の方に聞くと「静かにパパっと撮影する分にはOKよ。でもうるさくしたり建物や壁を汚したりするのはダメ。」と言われることが多いです。この場合も事前に確認をとりましょう。

05.お願い

お読みいただきありがとうございました。最後に感想やご質問などぜひTwitterにてシェアいただけると嬉しいです。匿名がよければ質問箱からお気軽にお問い合わせください(やり取りができないのでTwitterがおすすめです)。いいね!やコメントも無料記事を書くはげみになります。

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それではきょうはこのへんで。

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