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違和感に慣れない

子どもと暮らしながら仕事をするようになって7年。
複数の組織を経験させてもらってきた。

既に乳児の母を脱して久しい。
7年経っても、組織が変わっても、マネジメントに戻っても、違和感をもつ声がけや出来事はおきる。つまり、

時間も解決しない
時代のせいでもない
人によるわけでもない
役職につくことでも解決しない

ということだし、
時間も時代も経て人が変わって(もちろん、自分も慣れるし耐性もつき)役職についたわたしでさえ感じるのだから、これは氷山の一角だろうなと思うわけで。

新年の仕事始めにあたり、組織が変わることもあって、改めて今年の自身の行動目標に据えたいと思う。

違和感に慣れない、と同時に
自分の常識が、誰にでも当たり前だと思わない。
いつ自分がやらかす側になるかわからないので。

さて、ここから違和感シリーズを挙げていく。
今年の自分自身に向けた叱咤激励のつもりで。

episode.1「頑張らなくていい」


初めての産後復職は、もちろん不安はあった。幸い長女は全く病気知らずで、復職母によくある“最初の1ヶ月で有休使い切った”“朝預けて出社したら呼ばれてとんぼ返り”とか、一切ない子だった(天使かな)。
配置換えでの復職で、新しい仕事を覚えようという時期にこの言葉は、だいぶギョッとした。最前線でバリバリやらなくていいから、適当にいい感じにはたらきなさいよ、と。もちろんこれは、その人の気遣いなのだけど。

違和感の理由は二つ

  • 言葉を発する側と受け止める側の信頼関係

  • 「頑張る」という言葉の解像度、解釈の差

この後7年間人や場所が変わっても、永遠と目の前に立ちはだかってくる厄介なやつ、とわかるのは後のこと。

episode.2「私はやれてる」


思い出したくないので詳細割愛するが、子供を寝かせた後や起きる前の早朝に仕事しなよ、って文脈のメッセージだった。バリバリやるなら、限られた時間では無理でしょうと。

昔、睡眠と食事に手を抜いて仕事に穴を開けた前科があるので、そういう働き方はわたしはしない。そのせいか、ここ10年以上風邪も流行り病も無縁。ただ、これは個人差あって、朝が得意とかいろんなケースはある。

なので、時間の使い方的な話は一例で、それ以外でも、仮に子育て母じゃなくても、こうした、アドバイスに見せかけた謎マウントは起きる。個人的な「意識の高さ」を押しつけられるの、ホント苦痛だ。

実は、過去のわたしはおそらくこれを日常的に無意識に繰り出していた気がする(と、後から指摘されて知った)。それについてはもはや懺悔の域を超えてるが、いまその報復を受けているのかもね。

episode.3「仕事に100%の力を出せないでしょ」


まさに言葉の解釈の話だったのだけど、このときは上司をとても信頼していたから、いったん解きほぐすことはできた。ただ、もう少し根深くもあり。

「家のこと、子どものこと、仕事、etc.とあるとき、力を振り向ける先が複数あるよね」ハイそうですね。「だから、1つ1つには100%の力を出せないと思っていて」

ええええ?理解するまでしばしフリーズ。

そうだ、確かに、10年前は24時間お仕事readyであった。比べて今は、100%の時間は割けない。それだ。でも、裁量労働であり、投資時間が成果に直結しない業務を選んでいるいま、かける時間関係あります?仮に仕事にさける時間がわたしAllの40 %だったとしても、その時間は120%力を注いでます、成果が足りてなければすみません、120%のかけどころが違っていたかも、と伝えると、相手はハッと納得してくれた。

根深い問題と言ったのはここから。
この方はとても頭のいいひとで、わたしの発言を咀嚼して理解してくれたが、その人でさえ、仕事にかける「時間」と「成果」が比例すると無意識に思っている。こうした無意識のバイアスのようなものは、誰にでも存在する。

episode.4「そのくらいやれるよね」

これが、最も厄介で。
1よりもだいぶ期待してくれてる風ではあるんだが。

  • 通常なら退社している時間以降に、固定で会議が入る。(正確には退社時間は自分で決めているのでこのオーダーに法的な問題はない)

  • 退社後や休日に「本日中」「明日午前中まで」というタスクが普通に飛んでくる。

それらに対して難色を示したとしても、後で泡吹くのはわかりきってる。だから結局睡眠時間とお金で解決することになる。(2で書いたわたしのポリシーとはずれてるが)たった1日早く言ってくれれば、準備できることも、いくらでもあるのに、いつも前日の夕方以降や当日にお知らせが来る。1つ1つはちいさなことだし、24時間readyだったわたしなら、ハイヨ〜と引き受けてるような話だ。でも。

  • マネジャーならそのくらい。

  • 社会人○年やってるならそのくらい。

  • あなたならそのくらい。

というのがスケスケでつらい。そして何よりここには、わたしだってそのくらい、が隠れてる。

いやいや、あなたの常識なんて知らないよ!ってね。

でもこれは自分もやりがち。相手へのリスペクトを欠いてしまうことがある。相手が誰であろうと、リスペクトを持てば、こんな事は起き得ないし、起こしてしまったとしても、どこかで回復できるかもしれないが。

まぁ色々書いちゃったけど、どれも相手にしてみたら、わたしへの気遣いなのだよね。
が、ちいさな違和感はじわじわダメージとして効いてくる。

されてきた私が、する側になってどうする。

と、仕事始めに向けて、ちょこっと宣言しておく。

皆さんからのサポートは、子どもたちと新しい体験をしたり、新たな学びのために使わせていただきます。